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プロポでパシコンに/境川と引地川の河川改修計画設計

2009/09/16 本社配信

 県相模原土木事務所は、境川の大和市深見地先・相鉄狭窄部付近の改修計画策定に向けて、バイパス案など具体的な構造、施工方法の検討を開始する。このほど、「総合治水対策特定河川工事河川改修計画設計業務」を、簡易公募型プロポーザル方式によりパシフィックコンサルタンツに委託した。

 境川の河川改修計画は現在、五〇㍉/時間対応で進められているが、二二年度からの「都市河川重点整備計画(新セーフティリバー)」では、整備目標が六〇㍉/時間対応に高められている。

 今回の業務箇所は、相鉄線が境川を横断する箇所を中心とした範囲(新道大橋から入村橋までの区間)にあり、現況河道幅が、その上下流及び鉄道橋部分が狭く、河川沿いに民家が密集しているため、浸水被害が懸念されていて早期の改修が求められている。

 こうしたことから、改修計画策定に当たっては、工期、経済性、施工性、治水効果、景観性等の観点から複数の案を策定し、比較検討する必要がある。

 河川改修計画の検討に当たっては、相鉄狭窄部付近の改修計画について、境川下流(藤沢土木事務所管内)の河川改修状況を考慮して最良案を選び、実現の可能性を検討する。鉄道事業者との協議結果を踏まえ、バイパス案、断面拡幅案等の案について、具体的な構造を検討する。新道大橋~入村橋間の断面拡幅案については、具体的な構造、施工方法の検討も行う。

 同事務所はまた、「総合治水対策特定河川工事河川改修計画設計業務」(引地川)についても簡易公募型プロポーザル方式を採用し、最優秀提案者にパシフィックコンサルタンツを特定した。

 業務箇所は、大和市福田8号橋から新道下大橋までの延長約一・三六㌔の区間で、浸水想定区域の対象区間。

 河川改修計画策定に向けては、設計範囲における複数の改修計画案を作成し、治水効果、景観、経済性(概算工事費の算出)、工期、実現における課題等の観点から総合評価を行う。

 県の「セーフティリバー」では、引地川についても、時間六〇㍉対応の整備目標を掲げている。

 業務の完成期限は、境川、引地川とも二二年三月一五日。




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