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複数年度予算は23年度から/年度末使い切りを監視

2009/10/21 本社配信

 国家戦略室が設置した「予算編成のあり方に関する検討会」が19日、予算編成について基本的な方向性を打ち出した。改革の柱として「複数年度予算を視野に入れたトップダウン型予算編成」「年度末の使い切りなどムダ排除」などの柱を示し、さらに22年度予算から実施する項目や23年度予算以降から実施する項目を掲げている。

 第1の柱「複数年度を視野に入れた、トップダウン型の予算編成」では、22年度予算編成から閣僚同士の議論で優先順位付けを実施。行政刷新会議の精査ではムダを排除する。23年度予算以降は、歳入見込みや歳出の骨格、歳出削減策などの中期財政フレームを策定し複数年度予算を編成する。

 第2の柱「予算編成・執行プロセスの抜本的な透明化・可視化」では、22年度予算分から各省概算要求書をネットで公開。行政刷新会議による事業仕分けは公開で実施する。23年度予算以降からは国からの支出先の情報を明示。歳入・歳出に関する見積もりと実績の比較について検証も行う。

 第3の柱「年度末の使い切りなどムダな予算執行の排除」では、22年度予算から執行状況をネットで開示、年度末の無理な使い切りを国民がチェックできるようにする。各省には副大臣・政務官を長とする予算執行監視チームを設置。財務省には自治体からの問題指摘や改善要望を受け付ける窓口を設置する。23年度予算以降からは監視の結果を踏まえて改善を検討・実施する。また予算の効率性を考慮して、予算の費目区分の大くくり化を検討する。

 第4の柱「政策達成目標明示制度の導入により国民に対する成果を重視」では、22年度予算から政府の目標を厳選した政策達成目標を策定。実現のための達成計画、達成度を検証するための達成指標を定める。また予算が効果的・効率的に使われたかを検証するフォーマットも作る。23年度予算以降は達成目標・計画に基づいた戦略計画を内閣・各省で策定することとしている。


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