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栃木県宇都宮市

雀宮駅西地区区画整理事業の実現化調査業務に着手、担当は東武計画

1998/10/30 栃木建設新聞

 宇都宮市は『雀宮駅西地区土地区画整理事業実現化調査業務』(雀の宮一丁目、三丁目)に乗り出した。A(三二・一km)、B(一一・七km)二案の基本計画を策定し、面的整備方式または線的な用地買収方式が望ましいのかを総合的・多角的な視点から比較検討する。来年度中には一定の方向性を導き、事業手法を固めていく。十二年度以降は地元に入り、住民主導による街づくり研究会的な組織編成を後押しする。住民の事業化に対する機運が高まり次第、市南部地区玄関口の利便性向上に努めていく。

 実現化調査業務は今月中旬、東武計画(株)(東京都豊島区西池袋一-七-七)に千五百三十万円で委託。総事業費、事業区域、土地現況、土地・建物権利調査、土地利用計画、人口計画、公共施設整備改善の方針を求めている。納入期限は来年三月十日に設定した。

 三二・一kmを対象とするA案は区画整理事業、一一・七kmが対象のB案は駅前西口広場と駅前道路の拡幅改良を含めた街路事業。区画整理事業による面的整備あるいは街路事業による用地買収方式のどちらに事業効果があるのかのデータを集めて具体的に検討。

 来年度は東武計画(株)から出された二つの選択肢を区画整理計画課内で議論し、最も効果的とみられる再開発手法を選考。庁内全体の合意形成を図り、市としての再開発スタンスを明確化。その後は地元住民の理解と協力が得られるよう計画を公表していく考え。

 二案のいずれにも国道四号~駅西口間の延長三三〇mにわたる道路拡幅改良、駅西口広場の拡張は組み込まれる。西口広場は駅東口地区開発を想定しての連絡通路設置スペース確保を視野に入れ、バス、タクシー乗り場の新設を含めた十分な広さを計画していく。

 駅東西の連携強化、市全域の交通ネットワーク強化を踏まえて最小限の線的整備にとどめるか、一体的な面的整備を推し進めるのかの結論を導く。区画整理を導入する場合、保留地を生み出す余裕がないことから公共施行になるのは確定的という。

 市南部地区に位置するJR雀宮駅西口周辺地区は住宅が密集しているうえ、国道四号から駅西口への進入路となる一般県道雀宮停車場線の幅員は七mと著しく狭いのが現状。加えて駅西口にはロータリーが整備されておらず、バスの乗り入れも困難な状況。



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