埼玉アスファルト合材協会は18日、21年度全体会を建産連研修センターで開催した。島村健理事長が冒頭、「本日は合材工場の安全管理について講義をお願いした。自分の健康管理のことも、職場の安全管理についても、知識として知っていてもいかに実行するかが重要。現場の安全管理は毎日のことなので、講義の災害事例や安全マニュアルをよく聞き、仕事に活かしてほしい」と述べた。
講師は日工㈱安全衛生室安全担当の橋本昇氏。橋本氏は「時代のニーズに対応した安全管理~合材工場から災害撲滅を~」「災害事例に学ぶ」「安全マニュアル」「アスファルトプラントの安全、JIS化」「万一の災害に備えて」などのテーマで講演を行った。同氏は、アスファルトプラントの歩みで、「昭和30年代の生産開始から40年代の環境対応、50年代の遠隔操作化に加え、近年の複雑化、多様化、大型化で合材工場の安全管理が複雑化した」と指摘。
合材工場の労働災害(日本アスファルト合材協会調査)については、「平成20年の事故の型別では、はさまれ・巻き込まれ46%、転倒15%、飛来・落下15%、墜落・転落8%の順、装置別では、解砕設備31%、骨材供給装置23%、本体装置15%、合材サイロ8%の順」とし、「重傷の災害が1件発生する背後には、29件の軽傷の災害、300件の無傷の災害、無数の不安全行動と不安全状態がある」というハインリッヒの法則を紹介した。
橋本氏は「不安全行動や不安全状態があれば、優秀な作業者でも災害の危険性はある」としたうえで「管理者の責任とは、災害の恐れがない、よく管理された工場を作り出すこと」と述べた。
最後に参加者全員で「埼玉アスファルト合材協会ゼロ災害めざしガンバロー!」と3回唱和して安全管理活動の徹底により災害撲滅を誓った。
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