県商工労働部は、県立水戸産業技術専門学院(水戸市下大野町6342)に県立職業能力開発短期大学校を設置し、来年度に施設工事(増築)、機器整備を行って平成17年4月に開校させる計画であることを、21日に開かれた県議会産業活性化調査特別委員会に説明した。
計画では、現在の学院を同短期大学校と産業技術専門学院の併設施設とし、国が定める高度職業訓練専門課程の基準に合わせて高度化再編する。
一方で、土木部営繕課に同学院の再編整備に向けての基本設計業務の策定を依頼、同課が(株)桜設計事務所(水戸市千波町)に委託し作業を進めている。
この短期大学校は、新技術の開発など幅広い産業分野で情報技術(IT)が不可欠になっており、その要求に応らえられる人材を育成するため、県立産業技術専門学院を高度化再編し、ITに関する職業訓練を行うもの。県内産業の活性化施策の一環として計画した。
具体的には、水戸産技専に同短期大学校を併設。現在の情報技術科(20名×2年)を<1>(仮)情報技術科(20名×2年)<2>(仮)情報処理科(20名×2年)に転換。
合わせて、現在の建築設計科、住宅設備科、測量・設計科(それぞれ20名×1年)を(仮)建築システム科(20名×2年)に統合。自動車整備科(30名×2年)は存続さする。その結果、総定員は現在の160名から180名に増員する。
また、営繕課が委託している基本設計の内容は、主要施設として教室・実習棟(1棟、RC造平家建て延べ700㎡程度)、渡り廊下、その他を予定。主要室として教室、製図室、CAD室、図化室、職員室、倉庫となっている。策定期間は今年3月15日まで。
商工労働部では、今年度に学識経験者や企業関係団体などで構成する検討委員会で短期大学校の内容などを検討。また、短期大学校設置管理条例案の制定を目指している。
今後の整備スケジュールは、来年度に増築工事および機器整備、職員採用を行い、17年4月の開校を目指す計画となっている。
県立産業技術専門学院は、優れた技能と専門知識をもつ技術者を育成するため、職業能力開発促進法に基づき県内6箇所(水戸、日立、鹿島、土浦、下館、三和)に設置。
水戸産技専の現在の施設(敷地4万93㎡)は平成10年の完成。管理棟、講堂棟、実習棟(2棟)、教室棟、人材開発センター、学生寮、車庫・倉庫が立地している(合計7828㎡)。