日本中央競馬会本部(以下、JRA)は、美浦トレーニング・センター乗馬苑移設工事の一般競争入札(総合評価方式)を11月ごろに公告する方針だ。乗馬厩舎の建築や馬場の土木、電気・機械設備を含む工事一式で、工期に約18カ月を見込む。
美浦トレ内には、調教馬場とは別に、馬術を練習する施設である乗馬苑が立地している。この乗馬苑を、北調教馬場の北側から、管理事務所の道路をはさんだ東側の方へ移設する計画。
移設予定地の地名地番が、美浦村美駒2500-21ほか30筆、村道1787号線の一部。
JRAでは、乗馬苑の移設に伴う造成工事を昨年7月に発注し、大日本土木㈱(岐阜県岐阜市)が8億8800万円で落札。現在も造成工事が進められている。
その一方で、乗馬苑の移設に向けた基本設計をJRAが内部で策定中。6月までには実施設計を指名競争入札で発注する。指名は地元業者を対象とする予定だ。履行期間には10月ごろまでが見込まれる。
工事は11月ごろに総合評価方式の一般競争入札を公告予定。JRA施設部では、大手企業を対象とする一方、JV編成も視野に検討を進めている。
工事概要については、JRAのことし1月現在の発注見通しによれば、乗馬厩舎(28馬房)や繁厩舎(10馬房)、管理棟、装蹄所、障害倉庫・車庫、観覧席を各1棟ずつ建設するほか、馬場(角馬場ほか)、舗装・囲障、雨水排水、造園、公園施設の土木工事を予定。そのほか電気設備・機械設備が行われる。
工期には約18カ月が設定されていることから、工事は22、23、24年の3カ年にまたがることになりそうだ。