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茨城県教育委員会

県立高校再編の実施計画/日立一高と総和高校/中高一貫校へ

2010/01/22 日本工業経済新聞(茨城版)

 県教育委員会は21日、平成23年度から25年度までに実施する具体的な内容をまとめた「第2次県立高等学校再編整備の前期実施計画」を公表した。昨年7月に策定した第2次再編整備の基本計画で、県南を除いた地域に設置することとしていた中高一貫教育校は、県北地域と県西地域に設置することとした。平成24年度をめどに日立一高を本県初の「併設型」中高一貫教育校に再編するほか、総和高校の校地を活用し、平成25年度に本県2校目の中等教育学校を新設する方針。両校とも改修や増築が想定されるが、施設整備がどの程度におよぶかは未定。

 まず県北は、日立市から日立一高への設置を求める強い要請などを踏まえ、24年度に日立一高を本県初の「併設型」中高一貫教育校に再編する。募集学級数は、併設型中学校が地域の影響に配慮して2学級の募集。併設型高校は4学級の募集を考えている。高校には将来の医療や科学技術を担う人材育成のため科学教育を従事したサイエンス科を設置する。

 次に、県西地域については市町村の教育関係者と協議し検討を重ねたところ、古河市から強い要望が出され、地域の理解を得られたことから総和高校の校地を活用し、平成25年度に本県2校目の中等教育学校を新設する。募集学級は3学級を考えている。

 県西地域にあっては、古河市から県内の高校に進学する者が多いこと、また日野自動車の進出に伴い学ぶ受け皿が必要になっていくこと、総和高校は旧古河市内の高校に比べ、広く県西地域から生徒が集められる位置にあること、また教室数が多く運動場が広いこと―などから、中高一貫教育校の設置で強く要望を受けていた。

 そのほか、基礎学力の定着とキャリア教育に重点を置く全日制単位制高校(アクティブスクール)に、茨城東高校を平成23年度から採用するほか、不登校経験者など多様な生徒ニーズに応える3部制の定時制単位制高校(フレックススクール)に茎崎高校を平成24年度から指定する。

 また、産業界や地域、生徒・保護者のニーズなどに対応した学科の再編を年次ごとに計画。23年度に鬼怒商業高校、24年度に潮来高校、25年度に笠間高校を学科改編する。

 さらに、医療や科学技術を担う人材育成のための医学・難関理工系進学コースを、緑岡高校と竜ヶ崎一高の2校で指定し、「いばらき版サイエンスハイスクール」とする方針。

 なお、統合については、新年度入学者の選抜に考慮し、ことし5月ごろに決定・公表の予定。



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