印西市は9日、2010年度当初予算案の概要を発表した。一般会計の規模は前年度比9.4%増の244億円、特別会計の規模は同8.0%増の94億5637万円で、一般・特別会計を合わせた予算総額は同9.0%増の338億5637万円。印旛村、本埜村との合併を3月に控えているものの、当初予算は印西市単体予算として編成し、今後、必要に応じて合併経費を補正する。
一般会計歳出のうち普通建設事業費は、前年度比11.1%増の66億7623万円(補助事業42億4875万5000円、単独事業24億2747万5000円)。総合体育館整備事業が09年度で終了したものの、21住区道路整備事業や自転車駐車場整備事業、(仮称)中央駅前地域交流センター整備事業等により増となった。
21住区道路整備事業には用地取得費や整備費など16億8400万円を計上、10年度は電線類の地中化や広場を備えた高機能区画道路約3000mの整備を都市機構に委託して進める計画だ。
21住区関連ではこのほか、街区公園1か所(2500㎡)の整備費や、新設小学校等の基本実施設計費(期間10~11年度、限度額9300万円の債務負担行為を設定)も計上した。
2010年度当初予算案に盛り込まれた主要事業は次の通り。(事業費・単位千円、▼は新規事業)
【緑豊かな自然を活かす持続的なまちづくり】
▽環境基本計画の推進事業=4,625。環境白書の作成および環境行動指針や環境家計簿の普及等。
▽太陽光発電システム等設置費補助事業=10,150。太陽光発電システム・太陽熱利用温水器を設置する者に対し補助金を交付。
▼21住区公園整備事業=152,630。千葉ニュータウン21住区公共公益施設の整備等における基本方針に基づき、千葉ニュータウン21住区の自然豊かな魅力あるまちづくりをはかるため、環境に配慮した公園の整備を行う。
【多彩な産業が育つ活力あるまちづくり】
▽農地・水・環境保全向上対策事業=1,274。地域住民等の多彩な参画による農地、農業用施設、景観形成等の保全管理活動を支援。
▽企業誘致推進事業=37,561。企業誘致奨励金の交付等。
▽中小企業資金融資事業=27,885。
▽商工振興対策事業=5,457。
【豊かな文化を創造するまちづくり】
▼(仮称)21住区小学校等施設整備事業=38,038。千葉ニュータウン21住区のまちびらきに伴い、(仮称)21住区小学校および学童施設ならびに地域住民の相互交流拠点となる地域交流施設を建設するため、基本実施設計を行う。
▽小学校施設整備改修事業=270,291。経年により老朽化した学校施設(校舎、体育館等)の耐久性を維持し、安全で快適な学校生活を確保するため、改修工事を行う。09~10年度継続事業。
▼(仮称)中央駅前地域交流センター整備事業=715,531。地域住民の相互交流を推進するため、中央駅前センター施設の規模を拡大し、地域交流施設、市民安全センター、市民活動支援センター、ファミリーサポートセンターの機能を備えた(仮称)中央駅前地域交流センターを整備する。
▼電算システム統合に要する経費=57,218。図書館電算システムの更新(50,752)等。
▽ゆめ半島千葉国体に要する経費=77,948。正式競技として「山岳競技」、デモンストレーションのスポーツイベントとして「ティーボール」を松山下公園総合体育館および野球場で開催。
【暮らしやすい都市機能のあるまちづくり】
▽公共交通網整備促進事業=161,284。鉄道整備等促進活動に要する経費(50,780)等。(仮称)北総鉄道運賃値下げ補助金の交付。
▽地域活性化の推進に要する経費=10,434。木下駅周辺地区の「中心市街地活性化基本計画」、小林駅周辺地区の「小林地区活性化計画」をまちづくりの基本指針として、地域住民と協働し計画に位置づけられた事業の推進をはかる。10年度はレンタサイクル社会実験を実施。
▽防犯対策に要する経費=98,101。市内発生犯罪情報の提供、防犯灯整備促進、防犯カメラの設置等。
▽合併処理浄化槽設置事業=30,671。補助金の交付。
▽小林駅舎等整備推進事業=21,525。小林駅自由通路および駅舎橋上化の概略設計を行う。
▽自転車駐車場整備事業=927,294。千葉ニュータウン中央駅南口および印西牧の原駅北口に自転車駐車場を整備する。
▽木下駅北口交通広場等整備事業=327,877。周辺地域の活性化、駅利用者の利便性の向上をはかるため、交通広場を整備する。
▽小林駅南口駅前広場等整備事業=12,300。小林駅の自由通路整備および駅舎の橋上化にあわせ、南口駅前広場の詳細設計を行う。
▽住宅市街地基盤整備事業=133,804。市内南北を連結する幹線道路網の拡充をはかるため、印西牧の原駅圏と小林駅圏を結ぶ幹線道路として市道00-031号線の整備を行う。
▼21住区道路整備事業=1,684,330。千葉ニュータウン21住区公共公益施設の整備等における基本方針に基づき環境に配慮した高機能区画道路等の整備を行うとともに、駅、公園、公共施設等を有機的に結びつけるグリーンネットワークの形成をはかる。
▽雨水排水対策施設整備事業=12,963。木下駅北口雨水排水整備(手賀第三排水区吐き口整備工事)を行う。
【市民と共に歩み育むまちづくり】
▽庁舎改修に伴う電算室移設事業=48,271。老朽化した庁内LANについて、庁舎耐震改修工事にあわせて再構築する。
▽市民活動支援事業=7,588。市民活動支援センター運営、市民活動推進委員会の運営、市民活動に関する情報収集・提供、協働事業の推進等。
▽総合計画策定に要する経費=4,875。新市基本計画を踏まえ、新市の総合計画基本構想、基本計画、実施計画を策定していく。
【その他】
▽庁舎耐震改修事業=681,922。庁舎および付属棟の耐震補強工事を行うとともに、老朽化した施設の改修工事を行う。07~10年度継続事業。
▼中央駅前出張所整備事業=102,127。現在、千葉ニュータウン中央駅北側の暫定施設内に設置している中央駅前出張所を移転するための設計等を行う。