成田市は、19日に開会した3月定例市議会に新年度予算案を上程した。新年度の一般会計予算は572億円で対前年度当初比0.5%増となった。特別会計は下水道事業が20億9010万円で同4.8%減、簡易水道事業が3億6695万円で同13.9%増、水道事業が38億8318万円で同2.0%減。一般会計と特別会計を合わせた予算総額は801億3748万円で同0.8%増。一般会計の投資的経費は145億6378万円で同13.9%減。
新年度の主要事業ではJR成田駅東口市街地再開発事業に10-13年度の4か年継続費100億3047万円を計上した。継続費の年度割は10年度12億2391万円、11年度30億6903万円、12年度53億1224万円、13年度4億2530万円。
また、庁舎空気調和機更新事業に限度額2億6100万円(期間:11年度)、庁舎中央監視装置借上に同3996万円(期間:10-14年度)、松崎塙下湯川線整備事業に同1億8000万円(同:10-13年度)、(仮称)西三里塚大清水線整備事業の用地取得に同4億3000万円(同:10-14年度)、千葉県(北東部・南部ブロック)共同運用消防指令センター整備事業に同2億3124万円(同:10-12年度)、公津スポーツ広場整備事業の用地購入に同1億9500万円(同:10-12年度)の債務負担行為をそれぞれ設定した。
JR成田駅東口市街地再開発事業は、成田駅東口の約1.4haの区域を対象に、地下1階地上15階建て延べ約3.2万㎡(建築面積約4200㎡、高さ約60m)の再開発ビルを建設する。
新年度は、再開発ビルの実施設計、管理処分計画書作成、地質調査、関連施設基礎調査など委託費1億8977万円と用地購入費3億7861万円などを計上した。事業協力者の選定ではプロポーザルを実施する予定。
再開発ビルは、地下1階から3階までが店舗で、3階にホテルロビーを配置し、4-5階を公益施設、事務所とする。6-17階を住宅(約50戸)とホテル(宿泊室200室)とする計画。今年度は基本設計をアール・アイ・エー(東京都港区港南2-12-26)に委託した。
また庁舎改修事業は、経年劣化により更新の必要がある空調・電気設備等について、環境等にも配慮した改修を計画的に実施する。新年度は09年度に引き続き空調設備等の更新工事を実施する。
このほかの主要事業では、公津の杜複合施設整備事業、下総親水広場整備事業、西中学校分離校建設事業、小学校校舎・屋内運動場耐震補強事業、小学校普通教室エアコン整備事業、学校給食センター施設整備事業、(仮称)畑ヶ田多目的スポーツ広場整備事業、消防庁舎整備事業などに事業費を計上した。
公津の杜複合施設整備事業には事業費10億5398万円を計上した。公津の杜地区に、コミュニティ、子育て支援センター及び図書館分館を有する複合施設を整備する計画で、新年度は実施設計や土地開発公社からの用地取得を予定。
今年度は基本設計を実施し、基本設計では施設規模を延べ約4300㎡と設定し、コミュニティ施設、生涯学習施設、図書館、子育て支援センターなどの機能を盛り込んだ。基本設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都多摩市関戸1-7-5)が担当。
下総親水広場整備事業は事業費2億100万円を計上した。新年度は、芝生広場、休憩施設、駐車場の整備を行うとともに展望施設(利根川・筑波山・富士山の眺望施設)を設置する。広場の建設場所は猿山地先で、用地面積は約2.1haを見込む。実施設計は和合建設コンサルタント(千葉市中央区末広1-1-4)が担当。
西中学校分離新設校建設事業は、公津の杜地区の生徒増加による教室不足を解消するとともに、学校規模の適正化、通学区域の再編を図るために新設する。新年度は今年度の基本設計に続き実施設計を行う。
学校の建設場所は公津の杜5-29地先。敷地面積は約3万5000㎡。整備する主な施設は校舎、屋内運動場、プールなど。校舎の規模は延べ約7700㎡、屋内運動場は延べ約2370㎡で計画。基本設計は浦野設計(東京本社:東京都文京区本郷3-3-12)が担当。
小学校の耐震補強事業は、校舎耐震補強事業に1億2161万円、屋内運動場耐震補強事業に2億4135万円を計上した。校舎は向台小の南・北棟と高岡小、屋内運動場は遠山小、八生小、公津小、新山小、吾妻小、加良部小の6校を実施する。
小学校普通教室エアコン整備事業は、成田国際空港航空機騒音区域外の14小学校(232室)の普通教室にエアコンを設置する。新年度予算には事業費6億8300万円を計上した。
学校給食センター施設整備事業は、今年度の学校給食施設整備基本計画をもとに具体的な施設整備実施計画を策定するとともに、玉造分所の厨房機器の更新を行う。今年度の施設整備基本計画はシオ政策研究所(東京都新宿区四谷1-21)が担当。
畑ヶ田多目的スポーツ広場整備事業は、新年度で広場整備の実施設計を予定。今年度は国際航業(東京都千代田区六番町2)に委託し基本設計をまとめている。建設場所は畑ヶ田地先で、用地面積は約15.0haを見込む。
消防庁舎整備事業は、常備消防体性の充実強化を図るため、老朽化した赤坂消防署を建て替える。新年度は建て替えに伴う実施設計及び仮庁舎への移転作業を行う。改築規模は延べ約1150㎡で、基本設計は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3-1-2)が担当。