伊那市は24日、平成22年度当初予算案を定例市議会に上程した。市長選挙を控えての骨格編成としたものの、新規に西箕輪地区の新保育園建設に3億8698万円を盛っている。同保育園は木造平屋建て延べ1600㎡規模を想定し、23年4月の開園を目指す。
一般会計の総額は280億900万円で、前年度当初比4.4%減。2月補正と併せて、公共事業前倒しなど景気・雇用対策への配慮は行ったが、更なる対応は6月補正以降で実施するとしている。
保育園のほか新たに、小黒川PAスマートインター設置に1009万円、長寿命化修繕計画策定に向けた橋梁基礎調査に346万円の費用計上を行っている。スマートインターについては、路線測量と詳細設計に費用を充てる。
基盤整備では、まちづくりによる学校南線(富県)と美篶小西線(美篶)の特定路線整備に4706万円、西部1号線歩道設置(用地買収、補償)に5326万円、交差点前後の改良(L98m)を予定する上牧笠原線改良に5097万円を予算化。40立方m級4基(上荒井、福島、下手良、下県)を計画する耐震性防火貯水槽設置には2400万円を見込んでいる。
企業会計の水道は、前年度当初比22.6%減の総額21億9800万円。同じく下水道は51億7390万円の予算額で、前年度当初から15億3360万円(22.9%)のマイナスとなっている。上水道マッピングシステム導入(800万円)、上水道基本計画策定(970万円)、美篶団地公共マス修繕(2470万円)、下水道台帳作成・マッピングシステム導入(高遠地区・400万円)など新規の予算付けがなされている。
伊那市22年度予算案における建設関連主要事業は次のとおり。(◆は新規事業で単位千円)
□一般会計
【民生費】
◆西箕輪地区新保育園建設(木造平屋建て延べ1600㎡、23年4月開園予定)=386,983
【衛生費】
◇太陽光発電システム設置補助(1kw当たり3万円上限15万円)=12,000
◇合併処理浄化槽設置補助=20,634
◇新ごみ中間処理施設(地元区等との懇談会、先進地視察※アセスメント実施費用は上伊那広域連合で計上)=9,931
【農林水産業費】
◇中山間地域活性化(耕作放棄防止や農地の多面的機能確保)=98,744
◆県営事業負担金(伊那西部揚水機場改修※22~23年度)=15,750
◇林道南アルプス線改良(県補助、過疎対策債)=8,708
【商工費】
◆民間との協働による山岳環境保全(藪沢小屋前組立式トイレ設置、桂木場登山ルート整備)=953
【土木費】
◆市道沿道環境整備=1,920
◇国土調査(西町区、荒井区、富県北福地区、南福地区の各一部に着手、A0.73平方キロメートル、約2100筆)=59,476
◇特定路線整備(まちづくり交付金-学校南線〔富県〕、美篶小西線〔美篶〕)=47,068
◇西部1号線歩道設置(用地買収、補償※全体19年~23年度L450m)=53,264
◇上牧笠原線改良(交差点前後の改良L98m※全体20~23年度L480m)=50,971
◆小黒川PAスマートインター設置(路線測量、詳細設計)=10,091
◆橋梁基礎調査(長寿命化修繕計画策定に向けた基礎調査)=3,468
◇住宅耐震化促進(住宅耐震診断-簡易40戸、精密20戸、指定避難施設精密耐震診断-1施設、住宅耐震補強補助-5戸)=4,410
【消防費】
◇耐震性防火貯水槽設置(V40立方m4基/上荒井、福島、下手良、下県)=24,000
【教育費】
◇小学校耐震整備(伊那小学校中・北校舎、体育館等耐震補強)=35,098
◇中学校耐震整備(春富中学校管理教室棟・特別教室棟補強、音楽室・昇降口改築)=5,600
□特別・企業会計
【上水道事業】
◆水道マッピングシステム導入=8,000
◇配水池改修(工法検討、詳細設計※22~25年度、改修3カ所〔北河原、下島、中殿島)=6,600
◆上水道基本計画策定=9,700
【下水道事業】
◆美篶団地の公共マス修繕(公共マス403基、マンホール150基)=24,700
◆下水道台帳作成・マッピングシステム導入(高遠地区※22~24年度)=4,000