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山梨県道路整備課

架け替え位置、意見分かれる/長潭橋改修計画で検討会

2010/03/12 山梨建設新聞

 甲府昇仙峡線の「長潭橋(ながとろばし)」改修計画について、地元関係者と行政関係者とで話し合う検討会が、甲府市内で開かれた。

 2回目の会議となる今回は長潭橋の掛け替え位置について、1回目の会議で県が提示した、現橋掛け替え▽現橋の上流側▽下流側(現橋隣接)▽下流側(現橋から200m)の4案の具体的な改修計画を基に意見を交わした。

 このうち現橋の上流側に建設する案については、用地の確保が難しいなどの理由から選択種から外された。

 長潭橋近隣に店を構える店主からは「交通の流れが変わらない現橋の掛け替えか現橋に隣接した場所にしてほしい」と意見があがったが、地元住民からは「200m下流に建設するとともに、近隣を整備して新たな観光拠点となるようにしてほしい」、「歴史的価値があるものだから、現橋をそのまま耐震補強したらどうか」など意見が分かれた。

 これに対し県は耐震補強をすれば橋の外観が変わってしまうことを説明。次回の会議までに耐震補強の方法や補強後の外観予想図を用意し、それを基に最終決定するとした。

 県では新年度早々にも橋の調査委託を発注。調査結果が出次第3回目の検討会を開きルートを決める考え。

 長潭橋は上路式コンクリートアーチ橋で、L34m、W4・6m。大正14年に建設され観光スポットとして古くから親しまれている。

 県道路整備課の長田泉課長補佐は「耐震基準に満たないものなので、どのような案で行うにせよ早急な対応が必要。ルートが決まり次第、工事の詳細設計や用地取得などに取りかかる。23年度以降早い時期に着工したい」と話している。

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