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佐田建設とプロファ設計/県内初の試み/土壌調査で技術協力

2010/03/26 群馬建設新聞


佐田建設(荒木徹社長、前橋市)とプロファ設計(杉山久社長、伊勢崎市)は、土地調査において協力体制を確立していくことを明らかにした。施工業者とコンサルタント企業がこのような形で連携を取るのは県内でも初めての試み。「地元の環境は地元で守る」を合い言葉にスタートした同取り組みの今後が注目される。

この4月から改正土壌汚染対策法が施行され、今後は3000㎡以上の土地の形質変更時には地歴調査が必要になり、公共事業などにおいても土地調査のニーズは高まってくると予想される。今回の連携は、これに対して県内企業でもしっかり対応できる体制をつくった形。地元の企業が直接調査を行うメリットについてプロファ設計の杉山崇常務は「第一に迅速な対応ができること」を挙げている。

プロファ設計は自社で環境研究所を設けており、土壌の化学的な調査・分析の技術を有する。一方の佐田建設も技術センターを保有し、力学的な調査を行う技術力を持っている。従来の枠組みを越えた連携により、それぞれの技術力を生かしながら、改正された土壌汚染対策法に基づいた詳細調査を行うことで、土地の安全性に対する不安の解消に努めていく。

さらに調査のみではなく、仮に土壌汚染や地盤が弱いことなどが確認された場合には、その対策についての提案や施工ができることもメリットの1つ。

プロファ設計の杉山常務は、「今まで分かりにくかった土地情報を知ることで、安全・安心な生活環境の実現を目指した土地開発や適切な土地取引に役立ちたい」と話している。一方、佐田建設技術センターの井野隆所長は、「企業の連携という新たな試みと、将来残すべき大切な地元の土地に対する安全性と情報の蓄積の一役を担えることは地元企業の一員として光栄なこと。技術センターの持てる技術力を発揮し協力していきたい」した。また、佐田建設技術部の皆川隆志部長は、「土地の調査では守秘義務が一番大切。これをきっちり守りながら業務に取り組みたい」と意気込みを語った。

今後は、より一層の安全・安心な生活環境の実現のために、両社はさまざまな分野においても技術連携を深めていきたいとしている。


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