国土交通省は2日、京都府八幡市内の建築物の確認申請で、構造計算書の偽装が判明したと発表した。偽装したのはミレ建築設計事務所(大阪市)の張武雄一級建築士(65歳)。
偽装内容は、基礎梁の付着の検討において、構造計算プログラムの出力に印字されたワーニング(警告)メッセージを2箇所、消除したもの。プログラムは改ざんできないことから、紙ベースで文字の上に何かを張り、表記を隠していた。
この偽装は、構造計算適合性判定機関(近畿建築確認検査機構)によるピアチェックの過程で発見された。当該建築物(S造3階建ての共同住宅)は建築されていない。
国交省では今後、張建築士の関与物件リスト119件に基づき、全数調査を行うよう、大阪府など関係特定行政庁に要請する。