（福）和告福祉会は今年度、特別養護老人ホーム「和久園（甲府市中村町４－12）」を移転新設する。

　建設地は施設近隣にある池田第二保育園（甲府市中村町10－22）前の約２１００㎡の敷地。敷地内には３階建てのマンションが建っており、それを解体し新施設を建てる。設計を含む総事業費は約８億円。建設費には県からの補助金などを充てる。

　新施設の規模はＲＣ造３～４階建てで入所定員は64人。現施設の倍の３０００㎡程度のものを考えているという。

　基本設計はすでに随意契約により業者に委託しているが、業者名については現時点では非公表。７月には詳細設計に入る見込みで、それについても入札は行わず随意契約するもよう。

　施設担当者によると、現時点で想定している工事入札の方法は、建設地に建っているマンションの解体や新施設の設備工事、及び現施設の解体を含む工事一式を一括で発注。ＪＶなどは組まず１者に発注する可能性が高いという。

　入札は９～10月頃を予定。一般競争になる見込みだが、県内業者に限定するかは県などの意見を聞いて決めるとしている。23年１月には本体に着工する予定で24年１月の開園を目指す。

　現施設はＲＣ造（一部Ｓ造）２階建て約１５００㎡で昭和52年に建設。新耐震基準が適用される昭和56年以前に建設された建物であることや、老朽化が目立つことなどから耐震診断は行わず改築を決めたという。新施設完成後は解体し更地のまま駐車場などに活用する予定。

　同施設の原澤勇事務長は「施工業者を県内業者に限定するかは県の指導に沿って決めるが、いずれにせよメンテナンスをしっかりやってくれる業者にお願いしたい」と話している。

【写真＝移転する和久園】