21世紀にふさわしい新しい駅づくり「ステーションルネッサンス」を推進しているJR東日本高崎支社(高崎市栄町)は、JR高崎駅において改札口の新設や新たなコンコース整備、駅ビルの増床、バリアフリー設備の強化など、今月からリニューアルに着手する。すでに工事用ヤードを実施しており、近く本格的に工事着手する方針だ。総事業費は約30億円を投入、国が3分の1、県及び市がそれぞれ6分の1を補助する。完成は2005年秋口を予定しており、中心市街地の新たな核として高崎駅が生まれ変わる。
JR東日本グループでは、21世紀の新しい駅づくりのために、利用者にとって使いやすく快適な駅づくりのためにバリアフリー化や案内表示の改善、首都圏ターミナル駅を中心にコンコース(人工地盤)を建設し、新たな事業スペースを創出する「ステーションルネッサンス」を推進している。また、地元自治体と連携することで地域のコミュニティーとしての駅づくりなども推進しており、これまでに、上野駅や津田沼駅、阿佐ケ谷駅などがリニューアルオープンしている。
高崎駅についても、このコンセプトに則り「群馬県の玄関口」として同市と連携した魅力ある駅づくりを進める計画。具体的には、現在の中央コンコースにおいて東西を自由に往来できるよう2か所の改札を廃止して幅員約10mを確保したラチ外(改札の外)コンコースへと整備、新たな改札口については既存の中央コンコース北側に在来線の新コンコースを構築し、ここに設置する。
また、徹底したバリアフリー化を図るため、在来線新コンコースにエレベーター3基とエスカレーター6基のほか、多機能トイレと旅客トイレを新設。新幹線コンコースにはエレベーター2基と多機能トイレを備え、新幹線利用者の利便性を向上させるため、新幹線直通の改札口も新設する。更には、駅業務施設となる出札や改札、びゅうプラザ等を移転集約するとともに、駅ビルモントレーの増床も施す考え。
施工面積は新コンコース約870㎡、業務施設約840㎡、新規開発面積は約2300㎡となっており、設計はJR東日本コンサルタンツ(東京都渋谷区代々木2-1-1電話03-3373-6006)が作成した。
高崎市はリニューアルについて「今回の計画は、市としても数年前から要望し、一緒に進めてきたこと。徹底したバリアフリーを図り都市型の駅にすることで、高崎市のイメージアップや周辺の開発促進にも繋がる」と期待を寄せている。