勝浦市は、「(仮称)市民文化会館建設工事」の基本・実施設計業務をエイアンドティ建築研究所(東京都新宿区新宿1-34-8)に委託する。今月26日の入札で同社が1222万円(消費税抜き)で落札した。設計工期は2011年3月25日。入札には10社が参加した。設計は基本・実施設計で、今年8月ごろまでに基本設計を完了させ、その後実施設計に入り、年度内に設計を完了させる。工事は来年7~8月に着工し、11~12年度の2か年で建設し、12年10月のオープンを目指す。事業は、まちづくり交付金を活用して実施する。事業費は建設本体13億8240万円、解体9410万円の合計14億7650万円を見込む。
市民文化会館は、既存の市民会館と中央公民館を取り壊し、その跡地に建設する。このため、建設工事の設計とともに地質調査と既存施設解体工事の設計の入札も行われ、解体工事の設計は楠山設計(東京都千代田区猿楽町1-2-2)が210万円、地質調査は日本鉱発(茂原市北塚407-1)が510万円でそれぞれ落札した。委託工期は解体設計が今年8月31日、地質調査が今年7月29日。
解体工事費は9月補正予算で措置する。設計完了後、10月ごろに解体工事を発注する予定。既存施設解体後、来年度で本体に着工する。地面積は約6800㎡。
今年度はこのほか、建設工事設計支援業務委託も発注する予定で、当初予算に委託費438万円を計上している。同業務は、施設内に整備する多目的ホールについて、音響効果や照明設備など使用方法についての具体的な内容を検討する。
ホールの客席数は約550席を予定。客席は稼働席とし、必要に応じてフラット面の利用も可能にする。施設規模は今後、設計者と詰めるが、昨年度でまとめた基本計画では階数を2~3階建てとし、延べ2400㎡程度を想定した。
既存施設は、1966年度に建設された市民会館と中央公民館との複合施設。施設の規模は、市民会館がRC造3階建て延べ約1796.05㎡で固定席848席の大ホールがある。また、市民会館に接続されている公民館はRC造2階建て延べ約712.7㎡の規模。
同事業では08年度に施設整備の基礎調査を実施し、昨年度、市の内部で基本計画をまとめた。
なお、同市は施設の整備に伴い基金の積み立てを実施し、今年度の積立分を含めると総額1億5000万円まで積み立てている。(委託業務3件の参加業者等は入札面参照)