東京電力㈱茨城支店は、平成22年度の県内電力供給計画の概要をまとめた。22年度から24年度までの拡充設備計画では、電力需要の増加が想定される県南地区を中心に、変電所や送電線の新設・増設を予定。つくばみらい市では送電用変電所の変圧器の増設(30万KVA、1台)をことし5月の運転開始を目標に実施。また、23年度の運転開始を目指して、つくば市の配電用変電所で予備器の常用化(2万KVA、1台)も計画している。水戸市でも変圧器の増設(2万KVA、1台)を進める。
送電線は3カ年で年平均約8・6kmの整備を計画している。
22年度に想定する県内の最大電力需要は464・2万KWで、21年度と比べると6・7%の増加を見込む。これは、21年度が、冷夏の影響で想定していた電力需要に届かず、景気の低迷もあって、20年と比べて約10%減少したため。23年度は4・2%増、24年度は1・9%増を想定している。
そのほか、同社本店(東京都)が茨城県内で22年度に計画している主な工事は、変電設備で新古河変電所(古河市)の2基(電圧各500kV)の取替工事を実施。常陸那珂石炭火力発電所2号機(東海村、出力100万kV)は25年12月の運転開始を目指し工事を継続する。常陸那珂火力発電所1号機の木質バイオマス燃料混焼(100万kV)は22年度に基礎工事を進め、23年度に試験運転を行い、24年度の運転開始を目指す。
茨城支店が予定している設備拡張計画は次のとおり。
【変電所】
TX沿線開発に伴う需要増に対応するため、ことし5月に、つくばみらい市の送電用変電所で変圧器増設分(30万KVA、1台)の運転を開始する予定。
配電用では、つくば市内の変電所で予備器の常用化(2万KVA、1台)を図る。運転開始は来年5月の予定。水戸市でも来年5月の運転開始を目指し、配電用変電所で変圧器増設工事(2万KVA、1台)に22年度から着手する。
24年度に運転開始を予定するものはない。
【送電線(電圧6万V以上)】
阿見町と常総市で1路線ずつ、ことし5月に運転を開始する。阿見町は66KV架空の新設(L3・7km)で、常総市では66KVの増架(L9・6km)を進めた。
23年度は、特高供給5件(66KV、L10km)を計画。また、24年5月の運転開始を目標に、つくば市で2路線の地方系統送電線の増強を見込む。66KVの建て替えで、延長は1・3㎞と1・1㎞。
【配電線(電圧6000V)】
配電線の新設は、22年度から24年度までの3カ年平均で年約5回線を想定している。