川越市は十ケ町地区約78・3haについて、都市景観形成計画(案)と都市景観形成基準(案)をまとめた。両案は、歴史的な町並みの景観を守ることを目的に、マンション乱立を防ぐよう、建築物の高さを16m以下にするなどの基準を設けた。今秋には正式に地域指定する方針。
川越市幸町を中心とする約7・8haは、11年度に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定。文化財保護法などにより、11mの高さ制限がある。しかし、その周辺に関しては特に規制がなく、高層マンション建設が進んでいる。また、伝統的な建造物が取り壊されたり、町並みと調和しないデザインの建物や看板の設置が目立つようになって来た。
このため、志田町、宮下町1丁目、宮下町2丁目、喜多町、元町1丁目、元町2丁目、大手町、幸町、末広町2丁目、仲町、松江町2丁目、連雀町の12自治会により構成される「十カ町会」では、景観専門委員会を発足。市とアンケートなどを行い、まちづくりのルールづくりを検討した上で、市に要望した。
その結果、都市景観形成計画(案)と都市景観形成基準(案)を市が作成。景観地域の指定を目指すこととなった。
16mの高さ制限を設けたのは、「時の鐘」の高さを超えないようにとの配慮から。