富士吉田市は、総額381億7、159万4、000円の規模となる新年度当初予算案の概要を発表した。一般会計の総額は173億2、370万円で、前年度より1・2%のマイナスとなった。また、関係する特別会計は、下水道事業が17億5、611万6、000円(同比10%減)、水道事業(資本的支出)3億4、189万円(同比15・8%減)の規模。一般会計予算に占める普通建設事業費(13億3、946万4、000円)は富士山レーダードーム建設の完了などで対前年度比マイナス41・6%と大幅に減少した。同年度には、新しい図書館の整備に向け基本調査を行うが、この中では財源確保の方策としてPFI方式導入の検討も進める。
建設関連では、下吉田東小学校校舎耐震補強およびトイレ改修工事(5、470万5、000円)、鐘山スポーツセンターテニスコート改修工事(4、300万円)、地下水観測井戸掘削・観測機器設置工事及び地下水観測(2、960万2、000円)、新図書館整備基本調査(300万円)などが主。このほか、新規に交通体系の整備として、沿道区画整理事業(551万4、000円)、新倉山浅間公園整備事業(200万円)などを盛り込んだ。
このうち、下吉田東小学校校舎耐震補強工事およびトイレ改修工事については、同市下吉田地内で昭和50年に建設された校舎(RC3階建・延べ約1、980㎡)を対象に、新耐震設計基準施行以前の建物であることから耐震補強工事を行う。耐震工事の工法等は今のところ未定としているが、耐震工事の時期を夏休み中に着手し、完成させたい考え。また、耐震補強工事と並行して、和式トイレから洋式トイレへの改修工事も行う。
鐘山スポーツセンターテニスコート改修工事は、同市上吉田地内の同スポーツセンター内にある既存のテニスコート4面(全体面積約2、976・98㎡)の床をコンクリートのものから砂入り人口芝仕様に改修するもの。同工事は、コート施設の機能低下と老朽化から改修を行う。
また、下水観測井戸掘削・観測機器設置工事および地下水観測については、同市域の地下水を保全しつつ、有効利用の推進のため、市内4箇所に地下水観測井戸を設置し、地下水環境(水量・水位・水質)を3年間以上把握するもので、地下水を観測するための井戸の掘削と、観測機器の設置工事を進める。
沿道型区画整理は、県施工の街路中央通り線区間のうち市道大溝支線から間堀川までの約500mについて、公図と現況が一致しないことから、この問題を解消し街路整備の実現を図るため、区画整理事業の手法を取り入れ、用地の確保を行うとともに地権者要望に柔軟に対応するもの。
新図書館整備基本調査については、建設にあたっての建設候補地の検討や、地域住民の意見をまとめた事前調査等が内容。
立地条件の検討、PFI方式を含めた財源確保の方策、鳥瞰図・平面図・立面図作成、建設候補用地の土地利用計画の検討、基本設計・実施設計業者選定方法の検討が同年度に行われる。
◇ 新年度主要事業概要は次のとおり。(単位千円)
□誇りをもって学び、育むまちづくり
【誰もが生きがい持つ生涯学習社会の形成】
▼市民体育施設管理事業=1億01、449
▼(新規)第60回冬期国体事業=64、649
【豊かな人格と個性を育む教育の推進】
▼私立・管外委託保育所措置事業=1億83、934
▼小学校校舎維持管理事業=88、410
▼小学校校舎等耐震事業=68、348
▼中学校校舎維持管理事業=57、377
▼中学校校舎耐震事業=1、028
▼学校給食センター運営事業=3億29、651
【歴史文化の継承と新たな生活文化の創造】
▼市民会館施設整備事業=6、600
□あたたかくみまもり、助け合うまちづくり
【生涯を通じての健康づくりの促進】
▼温泉活用事業=790
▼老人福祉センター管理運営=11、336
▼心身障害児通園施設管理事業=4、268
▼富士吉田市コミュニティセンター管理運営事業=56、091
□いきいきと結びつき、ふれあうまちづくり
【広域的交流の促進と交流型の産業展開】
▼(新規)地域活性化事業用地管理事業=23、199
▼富士吉田コンベンションビューロー補助事業=24、000
▼富士山・富士五湖地域広域観光圏推進事業=1、986
▼(新規)富士山レーダードーム館管理運営事業=48、608
▼多目的交流施設管理運営事業=32、642
【地域の環境を守り活かす農林水産業の振興】
▼県営中山間地域総合整備事業「富士吉田北部」=51、707
▼市単土地改良事業=33、031
▼農業用施設農政事業=12
▼県単土地改良事業=15、750
▼(新規)基盤整備地区等周辺環境整備事業=2、400
▼農地等災害復旧事業
▼治山林道工事事業=19、998
▼鳥獣保護及び林業振興事業=9、754
▼林道維持管理事業=3、216
□大切にたたえ、尊ぶまちづくり
【環境負荷の軽減と快適環境づくりの推進】
▼塵芥処理事業=8億83、576
【し尿処理・生活排水処理の向上】
▼浄化槽設置整備事業=44、063
□しっかりと支え、安らぐまちづくり
【計画的な土地利用の推進】
▼土地区画整理推進事業=30、900
【広域と連携し地域を支える交通体系の整備】
▼高速道対策事業=164
▼市道維持管理事業=94、155
▼道路新設改良整備事業=1億88、353
▼特定防衛施設周辺公共用施設整備事業=1億12、629
▼市道の新設・改良工事に伴う道路用地所得事業=79、559
▼橋梁維持管理事業=18、500
▼橋梁新設改良事業=2、000
▼大明見下の水線整備事業=1億04、377
▼東富士1号線整備事業(H15・16継続事業)=75、452
▼(新規)東富士1号線整備事業(H16・17継続事業)=24、419
▼北富士演習場周辺道路対策事業=20、900
▼赤坂線整備事業=20、407
▼(新規)沿道区画整理事業=5、514
【豊かな暮らしを支える快適な生活基盤の整備】
▼(新規)新倉山浅間公園整備事業=2、000
▼自然公園管理運営事業=23、258
▼準都市公園管理運営事業=11、607
▼公園運営管理事業=8、126
▼都市公園管理運営事業=6、583
【生命と財産を守る安全性の確保】
▼水路改修事業=22、525
▼道路橋梁河川災害復旧事業=1
▼地産林道災害復旧事業=1
▼(新規)木造住宅耐震診断事業=900
▼防火水槽設置事業=19、102
▼消火栓新設改良工事負担金事業=11、650
▼防火対策事業=32、600
▼交通安全施設維持・管理事業=24、035
▼外灯事業=8、951
□手を携えて、みんなでつくるまちづくり
【効率的で健全な行財政運営】
▼演習場対策事業=7、153
▼道路建設事業=8、611
▼用地事業=556
▼都市整備事業=4、514
▼街路管理事業=109
▼区画整理事業=263