県県土整備部公園緑地課は、幕張海浜公園海側地区で未整備となっているD・Eブロックについて、県企業庁や地元千葉市と土地利用についての協議・調整を進めている。県企業庁が幕張新都心拡大地区の土地利用計画の見直しを行っているため、同地区の利用方針が示された段階で土地利用の方向性を固め、その後、民間事業者から事業提案を求める。同庁地域整備部は、今年夏から秋口にかけて拡大地区の土地利用方針を公表する予定。
同公園の全体面積は71.9haで、このうちD・Eブロックは海側の約25ha。同公園は幕張新都心の中の広域公園として、街との強いかかわり、海浜の存在等の立地特性を生かし、多様なニーズに対応できる公園を目指している。特に海側地区は、マリンスタジアムや幕張メッセなどの施設を生かした整備が求められている。
D・Eブロックについては、魅力的で賑わいのある公園とするため、06年度に「幕張海浜公園(海側)研究会」を立ち上げ、活性化策を検討し、07年度に民間事業者の活力を利用した整備・管理運営の方策が示された。
県は当初、08年度にコンペ方式による事業者募集を予定していた。しかし、県企業庁が拡大地区・文教地区の計画見直しに着手したため、幕張新都心全体の将来像を考えて進める必要があると判断し、具体的な整備の検討への着手を保留にした。
幕張新都心地区の土地利用計画の見直しは07年度から始められた。同地区の見直しの対象区域は豊砂地区の未利用地約18.3ha(8区画)。JR京葉線の線路沿いのタウンセンター用地3区画と業務研究用地5区画で、幕張メッセ駐車場、県警第1機動隊などに挟まれ、UR京葉線の新駅予定地に隣接する。見直しでは、新駅の開業にあわせた土地利用を検討し、土地利用計画案とともに都市デザイン案を作成している。07年度に土地利用方針の策定業務を委託し、UG都市建築(東京都港区赤坂8-5-28)が担当した。
文教地区については、08年度で未利用地マスタープランを策定し、08年度で基盤整備に伴う基本設計を実施し、昨年度で実施設計を行った。今年度から基盤整備に着工する予定で、12年度内を目標に基盤整備を完了させ、12年度以降に事業者を公募する予定。
地区の全体面積は約32.9ha。具体的な土地利用は、住宅・複合用途街区12.9ha、住宅街区5.1ha、学校保育所用地4.6ha、その他公益施設用地約2.4ha。公共用地は道路4.4ha、公園2.2ha、緑地1.3ha。計画人口は約1万人を見込む。