水戸市(加藤浩一市長)は2日、平成16年度当初予算案を発表した。一般会計は812億3086万8000円で、前年度当初比6・7%増。減税補填債の借換分52億1990万円を除いた実質ベースでの伸び率は同0・1%減となり3年連続のマイナス予算。特別会計・企業会計を加えた予算総額(実質)は、1469億8745万9000円(同1・2%減)となった。主な事業は、教育部門で新年度着工する稲荷第一幼稚園移転増改築事業に約2億円、(仮)見和地区図書館建設事業に約2億2700万円を計上したほか、16・17年度継続事業の市営河和田住宅(3期)建設に約4億6800万円を計上。一方、特別会計では公共下水道事業で浜田汚水中継ポンプ場土木・建築工事や桜川幹線・西部幹線、市浄化センター設備改築ほか枝線工事などを継続するほか、駅南幹線第二次覆工が16年度から着工する。水道事業会計では施設整備に約17億円を計上した。
性質別歳出では、投資的経費が132億2857万3000円となり、前年度比6・6%の減。普通建設事業費の補助分(48億346万5000円、2・6%減)・単独分(84億2510万6000円、8・7%減)ともに前年度を大きく下回った。
前年度当初予算は、投資的事業など約10%、約18億円の事業費を留保した予算編成となっており、新年度は、これを実質でなお0・1%下回る緊縮型予算となっている。
部門別の主な建設関連事業をみると、企画総務部門では、新規で国立水戸病院跡地等利用事業に200万円、水戸駅構内の交通施設バリアフリー化設備整備事業に1億円を計上。国立水戸病院移転後の土地利用について検討を進めるほか、水戸駅構内でバリアフリー化を図るためにエレベーター等設置に対し補助する。
また、一般競争入札の電子入札システム導入には5350万円を計上した。
市民環境部門では、新規事業でクリーンセンター施設整備事業に4780万円を計上し、実施設計及び生活環境影響調査を実施する。清掃工場周辺整備事業では、道路5路線の整備や用地取得を継続するため2億4587万円を予算化した。
商工農林部門では、農業集落排水事業に8億1354万円を計上した。15・16年度継続で整備を進めている平須地区処理場の機能強化工事、藤井・岩根・成沢地区の管路施設工事L5560mを継続するほか、新規地区の下大野上大野地区について基本設計・全体設計等の策定に着手する。
都市建設部門では、道路新設改良事業に前年度比12・4%減の14億2550万円、道路新設改良測量調査委託事業に4682万円を計上。工事は21路線(L2810m)で、測量は14路線(L3580m)で予定している。
側溝新設改良事業は、工事41路線(L5185m)に2億8940万円。狭隘道路及び後退敷地整備事業は、工事16路線(L2295m)・測量37路線(L8505m)・用地補償など合わせて3億8409万円を計上した。
橋梁新設改良事業では、見川町の常磐橋の上部工や橋梁3橋の耐震補強工事委託を計画。工事及び委託費に1億2630円を盛り込んだ。
また、排水路新設改良事業は、6億6237万円を計上し、26路線(L4164m)の改良工事などを予定している。
泉町・大工町周辺地区開発事業には、前年度比32・7%減の7億8480万円を計上。事業進捗に併せ、泉町1丁目南地区の補助金・公共施設管理者負担金や大工町1丁目地区補助金、泉町1丁目北地区の調査費などを
盛り込んだ。
街路整備では、国補・市単独合わせて約29億5000万円を計上。都市計画道路中大野中河内線や3・3・16号梅香下千波線など全11路線について整備を進める。
市単独事業の都市下水路整備事業には、前年度比28・5%減の4億7144万円を予算化。主に15路線(L1695m)の整備工事を実施する。
公園建設事業では、事業費が前年度に比べ大幅に伸び、国補分が2億9107万円、市単独分が2億901万円とした。
市営住宅建設事業では、新年度から河和田住宅の第3期建替工事が着工する。施設規模はRC造5階建て2棟60戸。平成16・17年度の2箇年継続で実施される。
下水道整備では、国補公共下水道事業が4・8%減の24億6300万円とした。浜田汚水中継ポンプ場土木・建築工事、渡里第2雨水幹線工事(L320m)、桜川幹線工事(L553m)などを実施。市単独分は16億2854万円で、水戸北処理区の枝線工事(L9635m)や三の丸幹線改築工事(L100m)を予定している。
流域下水関連では、新年度から駅南幹線二次覆工工事(L1625m)に着手。吉田第1・逆川第2の幹線工事や水戸南処理区、常澄第2処理分区、十万原処理区の枝線整備を行っていく。国補分に3億3700万円、市単独分に12億1041万円をそれぞれ計上した。
教育部門では、稲荷第一幼稚園移転増改築に約2億円、見和地区図書館建設に2億2750万円を計上した。
稲荷第一幼稚園の新園舎の計画規模は、W造平家建て延べ506㎡。16年度の単年で改築を実施。また、見和地区図書館は、
16・17年度の2箇年継続事業で建設を進める。建築規模はRC造2階建て延べ1994㎡で、総事業費は8億6229万円。
この他、新規事業として<1>新荘小学校プール改築の構造設計・地質調査等に400万円、<2>第四中学校プール改築の構造設計・地質調査に260万円<3>第二中学校改築の基本設計に約1765万円<4>双葉台中学校大規模改造の実施設計に約1136万円を予算化した。
水道部門では、施設整備事業費に約17億円を計上。配水管網整備や 川浄水場及び開江浄水場の設備改良等を行う。