四街道市は、ごみ処理の広域化に伴い「佐倉市、酒々井町清掃組合」(印旛郡酒々井町墨1506、管理者・蕨和雄佐倉市長)と加入協議を進めている。今年7月に佐倉市長と酒々井町長との3者による首長会議を行い、引き続き協議を進めることを確認した。
四街道市の組合への加入協議については、08年8月に四街道市が組合管理者に対し加入協議を依頼し、依頼を受けた同組合が同年11月に「四街道市加入問題検討委員会」を設置し、昨年7月に組合管理者から前四街道市長に「組合加入に関し誠意をもって協議を進める」旨の回答を得ていた。その後は、今年8月までに6回の事務担当者レベルでの事前協議を行い、加入負担金や輪番制の考え方、ごみの分別・収集方法などについて調整している。
四街道市は、既存施設の老朽化に伴いクリーンセンター(山梨2002)の移転改築を計画し、国道51号沿いの「吉岡地区」を候補地に検討を進めていたが、組合との協議が始まったことで、事業は中断している。ただ、施設のある地元みそら自治会との間で、移転について2014年度末を期限とする協定を締結していることから、これを目安に今後、加入協議を進める。
また同組合でも、2017年度の着工を目標に次期ごみ処理施設の整備を計画しており、今後、市との協議の進展にあわせて、ごみ処理の総量の見直しなども検討する見通し。
同組合の次期ごみ処理施設は、既存の酒々井リサイクル文化センター内で更新する計画。同組合が07年度にまとめた「一般廃棄物基本計画」(期間:07~21年度)では、2016年度に用地を取得し、17年度で施設建設に着工し、17~19年度の3か年で施設を建設、20年度の稼動開始を目指すこととしている。施設の処理能力は約125tと設定し、既存のD炉はそのまま使用する計画。
建設費については、粗大ごみ処理施設を含めて総額で81億7000万円(うち用地費2億円)と試算。事業費の内訳は、焼却施設の建設費が60億円、粗大ごみ処理施設の建設費が16億円、解体費が3億7000万円、用地費が2億円。計画目標年次(21年度)における施設の運転管理費及び処理委託費は、運転管理費7億2346万円、処理委託費2億3488万円の総額9億5834万円と算出。運転管理費の内訳は、焼却施設が5億8319万円、粗大ごみ処理施設が1億3768万円などで、焼却残渣の処理委託費が2億3488万円。
ただ組合では、厳しい経済情勢からできるだけ既存施設の延命措置を行い、着工を遅らせたい考えで、四街道市が組合に加入した場合には施設規模などの見直しも必要になる。