県土木部河川課は、那珂川圏域河川整備計画(案)をまとめた。この計画は、治水・利水・環境の総合的な整備計画として、今後20年間から30年間の河川整備について定めるもので、対象は那珂川圏域47河川。そのなかで、河川工事の施工場所として、桜川や沢渡川など9河川を挙げ、それぞれ河道改修区間、調整池、ダムの規模・箇所数を提示している。主な整備内容は<1>河道改修は中丸川(4・2km)など9河川<2>調整池は見川調整池、緑町調整池など4箇所<3>ダムは1箇所で、藤井川ダム再開発により新たに有効貯水容量46万2000立方mの貯水池を掘削-など。整備計画案は学識経験者や住民などの意見を採り入れながら、近く正式に計画として策定する。
河川整備計画は、県が管理している河川を対象に、洪水に対する安全性や農業用水などの河川水の利用、自然環境の保全などについて定めるもの。治水・利水・環境の総合的な河川制度として、住民などの意見を採り入れながら策定するのが特徴。
県では、県内を「ブロック(圏域)」に分割し、県管理の一級・二級河川に関する河川整備計画の策定を構想。平成12年度からこれまでに、小貝川圏域、霞ケ浦圏域、利根川圏域で策定し、今回、那珂川圏域で策定する。
整備計画案では、治水・利水・環境のそれぞれの目標を設定。その目標を達成するための整備工事内容を定めるほか、改修後の適切な維持管理策、ソフト対策も盛り込んでいる。
那珂川圏域整備計画案は、水戸土木事務所や大宮土木事務所、水戸市役所など流域13市町村役場の河川担当部署で縦覧(3月15日まで)を行っているほか、河川課ホームページ(http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/doboku/01class/class06/index.html)にも掲載している。縦覧期間中は、案に対する意見書を提出することができる。
那珂川圏域整備計画案に盛り込んだ河川工事の施工箇所は次のとおり。〔◆種類…<1>区間<2>延長、箇所数〕
【桜川】
◆河道改修…<1>市道(千波大橋)~市道(桜川橋)<2>約4・2km
◆調節池…<1>見川調節池<2>1箇所
【沢渡川】
◆河道改修…<1>桜川合流点~国道50号(石川橋)<2>約2・9km
◆調節池…<1>緑町調節池<2>1箇所
【中丸川】
◆河道改修…<1>那珂川合流点~市道<2>約6・4km
◆調節池…<1>中丸川調節池(昭和通り下流)<2>1箇所
【本郷川】
◆河道改修…<1>中丸川合流点~市道<2>約1・2km
【大川】
◆河道改修…<1>中丸川合流点~市道(昭和通り)<2>約2・7km
【早戸川】
◆河道改修…<1>県道那珂湊那珂線下流~大井川合流点上流<2>約3・6km
【藤井川】
◆河道改修…<1>国道123号上流~県道石岡常北線(小松橋)<2>約4・3km
◆ダム…<1>(再開発)藤井川ダム<2>1箇所
【大谷原川】
◆河道改修…<1>藤井川合流点~中山1号橋下流<2>約2・9km
【緒川】
◆河道改修…<1>緒川橋~高官木第2号堰下流<2>約32・6km