木材加工業者の㈱林産(常陸大宮市)などでことし6月に設立された「もっくりん協同組合」は、宮の郷工業団地内(常陸大宮市)にプレカット加工施設を建設する計画だ。県の補助交付を経て設計を委託する予定で、10月以降の工事発注を目指す。
プレカット加工施設は、住宅などの建築に必要な木材を加工する施設。同施設を整備することで、県産材の高い付加価値化により県産材住宅の需要拡大を図る。
同施設は、宮の郷工業団地の敷地内に計画されている原木市場(県森林組合連合会)、木材乾燥施設(八溝多賀木材乾燥協同組合)、ラミナ製材工場(宮の郷木材事業協同組合)の関連施設。
施設の配置についてはまだ正式に決まってはいないが、県立地推進室によれば原木市場の隣接地となる画地№13-1辺りになりそうだ。
プレカット加工量は一年当たり6600立方m。事業主体は当初、(仮)八溝加工施設協同組合の名称で発表されていたが、ことし6月に「もっくりん協同組合」の名称で正式に設立登記された。
総事業費は6億2165万3000円を見込んでおり、そのうち2億9602万5000円を県が木材利用促進施設整備事業で助成する。
林野庁からの交付決定を経て、県では組合に事業計画の提出を求め、提出された計画を承認。これを経て、今度は補助交付に向けた申請を組合から受付。これが今月上旬にも補助交付される見通し。
その後、早ければ9月に設計の入札が進められ、10月以降の工場発注となるもよう。
なお、関連する原木市場の建築は㈱岡部工務店(日立市)、外構は㈱秋山工務店(日立市)、木材乾燥施設の建築は㈱浅川建設(那珂市)、外構は㈱片岡組(常陸大宮市)が施工。9月末には原木市場、10月末には木材乾燥施設が完成予定。
ラミナ製材工場は、9月設計、11月着工予定。総事業費約15億円で、うち建物が5億数千万円、設備が9億数千万円。
【図=建設予定地】