さいたま市は、市内約47か所を対象とした踏切改良事業で、現地調査を実施した結果、北区東大成町の「工場裏踏切」を立体化する方針を固めたほか、2か所で踏切部の拡幅、1か所で前後部の道路拡幅を検討。16年度は事業化に向けた測量、設計など各種調査に乗り出す。
踏切改良計画は、遮断時間が長く、交通渋滞を引き起こしている踏切や、歩行者の安全確保などを解消するため、市内の全踏切を対象に今年度、復建エンジニヤリング(中央区、電話03-5652-8550)が現況調査を実施。踏切の特性を考慮しながら、拡幅や立体化など、想定される事業手法にグループ分けを行いながら、整備優先地区を選定。並行して市は、JR大宮、高崎支社と個別協議を進めるとともに、警察など関係機関で組織する連絡調整会議で協議を行ってきた。
その結果、現時点で整備対象に位置付けられているのは踏切延長が長い「工場裏踏切」。16年度は用地測量、設計業務、用地買収作業などに着手し、構造などを検討する。
また、歩行者空間を確保して安全度を高めることなどを目的に、西区指扇地区の「平方新道踏切」の拡幅を計画。さらに、踏切前後部道路の拡幅は北区日進町地内の「上加道踏切」と「上尾街道踏切」を位置付けた。「上加道踏切」については、16年度に路線測量に着手、「上尾街道踏切」はすでに測量調査に着手しており、拡幅に向けた具体的な検討を進める。