JR東海が開業を目指すリニア中央新幹線のルート選定問題で、国土交通相諮問機関の交通政策審議会中央新幹線小委員会は、候補となっている3ルートの利便性や経済効果などに関する調査結果を近く公表する方針を固めた。
調査結果は、費用対効果などの面で「直線ルートが優位」との結論になる可能性が高く、同ルートで決着する公算が大きい。年内にも望ましいルートを盛り込んだ中間報告書を取りまとめる。
南アルプスをほぼ直進する「直線ルート」は、所要時間40分、建設費5兆4300億円に対し、伊那谷ルートは所要時間47分、建設費6兆700億円。東京―名古屋間の開業は平成39年、東京―大阪間を45年とする目標を掲げていた。
本県でも、リニア活用推進懇話会を起ち上げ、リニア中央新幹線に関する最近の動向や、リニアを活用した観光のあり方についての説明と意見交換を行った。同会は、来月にも佐久平駅を訪問し、都市計画や開発当時の問題点などについて視察することを予定している。
横内正明県知事は当初から、従来から南アルプスを貫通するルートが望ましいと言い続けている。
調査結果が公表され、仮に直線ルートに決まれば次に話題になるのが新駅の設置問題。誘致活動が再び動き始める。