日本専門新聞協会は20日、「第63回新聞週間 日本専門新聞大会フェスティバル」を都内の帝国ホテルで開催した。第1部ではベストセラーとなった「バカの壁」の著者で東京大学名誉教授の養老孟司氏が、「常識の怪しさ、本質を見抜く―いちばん大事な情報とは何か―」と題して時局講演を行った。
養老氏は「常識を冷たい目で見ると、かなりのことが単なるお話だとわかる」とし、ユーモアも交えて講演。満員となった会場で、聴衆は熱心に聞き入った。
またヒトと動物の違いについて本質論を語り、「動物は、同じにするということをしない。交換するということがない。それをやった唯一の動物がヒト。同じにする、等価交換の単位としてお金を作り出した」ことを説明。
そこから、動物と違う人間社会の本質に話題をつなげ、「自分と相手を交換して考えることができる」という点を挙げた。
第2部の式典では、加盟社の役員・社員21人が功労章などで表彰された。
【大会アピール】
わが国経済は明るさを取り戻しつつあるとはいえ、本格的な自律回復過程には至っていない。持続的な経済成長を実現するためには、新たな成長戦略の遂行が不可欠である。
我々専門紙は、民間主導の経済成長を紙面を通じて支援するという社会的使命の実現に向け、全力をあげて努めることをここに宣言する。
【写真=(上)協会加盟各社の関係者と読者が多数来場した (下)養老孟司氏が時局講演】