研究用に長岡技科大らへ
能生大橋の塩害PC桁
高田河川国道
国土交通省高田河川国道事務所が、研究用として今月10日まで、提供先を募集していた能生大橋の塩害PC桁は、かねてから打診のあった独立行政法人・土木研究所と新潟県コンクリートメンテナンス研究会(会長・丸山久一長岡技術科学大学教授)に提供されることになった。このうち、コンクリートメンテナンス研究会では、長岡技術科学大学にPC桁を運び、同大学で研究が行われる見通し。
1本のPC桁は約28mで、現地にて6分割に切断し、切断した部材は、当該工事にて、破砕ヤードへ運搬。土木研究所には4ブロックが、長岡技術科学大学には、さらに2mに分割した3ブロックが提供される。
同橋桁は、5径間単純PCポストテンションT桁(L=140・5km)であり、塩害を受けたコンクリートPC桁の内部の状況を調べることで、今後、塩害の影響地域内にある同様の橋梁の設計や維持管理への応用が期待される。
すでに現場では解体作業が進んでおり、破砕ヤードから提供依頼先までの運搬費用は、依頼者の負担で行い、詳細な提供方法については別途相談となっている。
PC桁の撤去は本年度と来年度の2回に分けての実施を予定しており、今回は、第3径間から第5径間の3径間部にあたる15本の撤去桁の中から提供する。
来年度の提供について、同事務所では「要望があれば」との考えを示している。
【写真=解体が進む能生大橋】