明電舎(本社・東京都品川区大崎)は下水、排水処理用セラミック平膜を開発し、販売に向けた検証が加速している。同社はシンガポール公益事業庁(PUB)と水処理技術の共同開発に関する覚書を締結し、製品の早期実用化を共同で目指している。シンガポール国内や中国、東南アジアなどに販売を強化する方針。同社はすでに上海市内に現地法人を持っており、さらに来夏にも北京市内に法人を設置し、本社社員を数名出向させる予定だ。
セラミック平膜は高フラックスで安定したろ過ができ、従来の有機膜に比べて約2倍のろ過が可能で、しかも約50%の省エネを実現。耐久性、耐熱性、耐薬品性に優れ、長寿命化の膜として注目されており、2013年度には30億円の受注を目指すという。下水、排水用のほか、再生水や海水淡水化RО法の前処理となど様々なニーズが見込まれている。