岡谷市はこのほど、岡谷と塩嶺の2病院を統合する新病院建設基本構想案をまとめた。策定検討委員会のなかで示された3案から、延べ約2万1000㎡規模となる文化センター跡地に建替える案を選択している。
新病院建設に関しては基本構想策定検討委員会を設置し、度重なる議論のなかから整備手法として、文化センター跡地への新棟1棟を建設するA案、同跡地で段階的に2棟建設するB案、ならびに現地で段階的に建設(2棟)するC案の3つをたたき台として検討。設計や工事の合理性、運営面などでもA案が優れているとの結論に至った。
そのなかでまとめられた建設計画の概要は、文化センター跡地A7500㎡と現岡谷病院敷地A2万1000㎡を用地として、病床数300ほどを見込む地上6階程度延べ2万1000㎡規模を想定したもの。最大520台を見込む駐車場は、現病院の場所に整備する。
全体事業費には約90億円を試算し、このうち建築工事に約63億円、外構・解体に約6億6000万円、設計関係に約2億9000万円を算出している。
スケジュールは、27年8月頃の開院を目指して、23年度早々には基本設計等準備に取り掛かり、24年度中の実施設計、25年度早々には建設工事の業者選定を行う方針。既存施設の解体や外構は開院時期と並行、あるいはその後に実施する見通しとなっている。
また、塩嶺病院施設の後利用に関しては、旧国有財産が含まれることなどから明確な方向性は示せないものの、老人保健施設等への転換が考えられるとしている。
なお同市では、案公表に伴い市民からの意見募集を開始しており、企画課新病院建設準備室を窓口に1月7日まで受け付けている。