リニア中央新幹線は直線ルートに―。国土交通省の交通政策審議会中央新幹線小委員会(家田仁委員長)は15日の会合で中間とりまとめを行った。最大の焦点となっていたルートについては、「南アルプスルートを採択することが適当と考えられる」と記述した。費用対効果や事業リスクなどから総合的に判断した。
営業主体・建設主体に関しても「JR東海を指名することが適当」とした。
中間まとめでは、このほか付帯意見として▽大阪までの早期開業のための検討▽コストダウンの重要性▽国際拠点空港との結節性の強化▽環境への配慮―などを盛り込んでいる。
さらに駅の建設費用に関し、「JR東海および沿線自治体双方の意見も踏まえ、今後、合理的な負担のあり方の検討方法について調整が行われることが望まれる」と書き込んだ。今後、同委員会でも検討を本格化する。
同省では中間とりまとめに関するパブリックコメントを12月16日から23年1月14日まで実施する。その後は来春に最終報告案を仕上げ、パブコメを経て、大臣に答申する運び。