つくば市こども課子育て支援室は「児童福祉施設適正化配置計画」を策定。2010年度(平成22年度)から今後20年間における児童福祉施設の整備やサービスの充実のための方向性を示した。児童福祉施設全体において老朽化や耐震化への対応を図るほか、保育所では規模縮小や民間活力導入などを進める。児童クラブ関係では、14年度までに小田児童館の移設を検討するほか、今鹿島・島名小学校・茎崎第1の3児童クラブで改善を環境改善を検討していく。
つくば市は05年のつくばエクスプレス開業以降、人口が右肩上がりの傾向にあり、児童人口も増加している。今後、保育サービスの利用希望(需要量)はさらに高まることが予想されており、今後の潜在的な利用ニーズに対応するために、計画的に児童福祉施設の整備および保育サービスの質の確保、サービス量の充実を図る必要があると判断し、今回適正化配置計画を策定した。
計画期間は10年度から30年度までの20年間で、5年ごとにローリングを行い進行を管理する。
基本方針には、①質の高い保育サービス提供②施設のバランス良い配置③すべての子どもが健やかに成長していく空間の創設-を掲げた。
このほか計画対象児童福祉施設の現状と課題について言及。公立保育所・児童館は、建築後30年を経過する施設が41施設中17施設あり、老朽化が進行しているため対応を検討していく。また09年度から計画的な耐震診断を実施しており、この結果を踏まえながら改修工事および耐震補強工事を計画的に実施する。
また計画の中では、施設ごと(保育所、児童館・児童クラブ、子育て支援拠点施設)に整備・配置方針を示した。
このうち保育所では、老朽化の進んだ施設として、今鹿島・上郷・高見原・岩崎・高崎・真瀬・稲岡・上ノ室・上境・上横場・竹園・並木・吾妻・城山-を挙げた。今後、単独の改築だけでなく、民間保育園の立地後に老朽化した公立保育所の規模縮小を検討するなど、民間活力を導入しながら、統廃合なども含めて施設のあり方全体を再検討していく。
児童館は現在市内に18館立地。14年度までに筑波東・筑波西エリアにおいて、老朽化の進んでいる小田児童館の移設と、保育所の再整備および子育て支援拠点の創設を含め総合的に検討する。
放課後児童クラブでは、第1期として14年度までに、老朽化の進んでいる今鹿島児童クラブ、環境改善が必要となる島名小学校児童クラブ、利用希望者の増加している茎崎第1児童クラブの3施設において改善を検討する。
子育て支援拠点施設は、09年度時点で計5カ所(センター型3カ所、つどい型2カ所)運営。14年度までに市内6エリアごとに少なくても1カ所以上の計6カ所で実施。17年度までに7カ所の設置を進める。第3期・第4期においては、中学校区に1施設以上、合計で14カ所以上の設置を目指す。