記事

事業者
埼玉県さいたま市

鴻沼川13橋の基本計画を策定/高沼用水は検討委設置し整備手法

2004/03/30 埼玉建設新聞

 さいたま市は今年度、準用河川鴻沼川、高沼用水路の整備に向けた各種調査業務を進める。鴻沼川については、市が管理する1、541m管内に架設されている橋梁を対象に、基本計画を策定。対象は、陣屋、大志、稲荷など13橋で、改修に伴い架け替えが必要な橋梁をピックアップした上で、形式、構造などをまとめる。また、高沼用水では東縁、西縁の環境整備基本計画を策定にするため今月中に検討委員を募集、コーディネート業務を委託しながらも、市民参加型の整備方針をまとめる。

 さいたま市を南北に流れる鴻沼川の全長は1万1、647m。このうち、県管理の一級河川部は現在、激甚災害特別緊急事業および床上浸水対策事業整備が進められている。

 市の管理区間は、陣屋橋~JR川越線まで。14年度に東京コンサルタンツ(北区、電話048-664-9335)がまとめた河川部の改修基本計画によると、河床掘削、断面改築などを施し、現行河川断面3・5m~7mを拡幅する方針。

 また、河川沿いには戸建て住宅などが密集しているため、用地買収を極力控えながら、計画放流量の実現に向けた整備手法などがまとめられているようだ。

 今年度に策定する橋梁基本計画は、陣屋、大志、稲荷、平和、鍛冶、松原、大進ほか、6つの無名合わせて13の橋梁を基に、経済性を考慮した橋梁構造などをまとめる。架設ルートの市道拡幅など、道路整備事業と整合しながら、整備順位を設定する。

 事業スタートは、県の床上浸水対策特別緊急工事の完了時期を見極めながら地元説明、詳細設計などの事業スケジュールを組む方針。

 一方、高沼用水路の護岸改修は、東縁約3・6km、西縁約3・3kmの環境整備基本計画はこれまでに、塩川設計測量(さいたま市、電話048-862-8171)が縦断面測量などを行ったほか、埼玉県生態系保護協会(同、電話048-645-0570)が生態系調査を実施。

 今年度は市民らとともに検討委員会を発足させ、

これまでの基礎調査を基に整備手法などをまとめていく。治水面などを考慮しながら、多自然型護岸での整備となるもよう。

 高沼用水路東縁は、幅2m~11m程度。国道17号に近接した区間は蓋掛けされ、遊歩道の整備が計画されている。蓋掛け部から先の用水については、オープンのままで生態系を保護しながらの護岸整備を検討。西縁も同様の整備を計画している。



紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら