東北電力(株)新潟支店は、今年度の新潟県内における電力供給計画の概要を明らかにした。今年度着工する主な事業を見ると、新潟変電所の容量増加が5月に着工するほか、増設関係で北新潟変電所及び松代変電所は6月、西三条変電所は8月にそれぞれ着工する方針だ。また、上越火力発電所関係では同社が担当する上越1号系列について平成31年度の着工、同35年度の運転開始を目指す見通しとなっている。
同支店の電源開発計画によると、今後の需要動向とエネルギー情勢に的確に対応し、長期的な安定供給の確保を目指して、平成11年7月に運転開始した東新潟火力発電所4号系列の残り半量を平成18年12月に運転開始する計画。また、上越火力発電所のうち、1・2号系列を中部電力(株)に、3号系列を同社に営業譲渡すると共に、同社分を上越1号系列(144・0万kW)として平成31年度の着工、35年度の運転開始を目指す方針だ。
送変電計画では、既設設備の最大限有効に活用した効率的な設備形成と徹底した工事費の低減、需要の伸びに対応した安定供給の確保を基本とする。送電線については、1次系(15万4千ボルト以上)、2次系(6万6千ボルト以下)の新設・増強工事を実施する。一方、変電所については系統用変電所の容量変更工事3件、新設工事1件、増設工事4件を計画している。
工事計画の概要は次の通り。※<1>着工時期<2>運用開始時期<3>工事概要
[主要送電線工事]
▽加三線保内(変)DT引込=<1>15年10月<2>16年6月<3>154kV、0・01km
※その他、送電線新設、増強は3件を予定
[主要変電所工事]
▽保内変電所新設=<1>15年6月<2>16年6月<3>66/6kV、2・0万kVA
▽北新潟変電所増設=<1>16年6月<2>17年6月<3>275/154kV、45・0万kVA
▽築地変電所増設=<1>15年11月<2>16年5月<3>66/6kV、2・0万kVA
▽松代変電所増設=<1>16年6月<2>16年11月<3>66/6kV、1・0万kVA
▽西三条変電所増設=<1>16年8月<2>17年6月<3>66/6kV、2・0万kVA
▽中新潟変電所容変=<1>15年9月<2>16年5月<3>増加容量5・1万kVA
▽新潟変電所容変1=<1>15年7月<2>16年6月<3>増加容量20・0万kVA
▽新潟変電所容変2=<1>16年5月<2>17年6月<3>増加容量20・0万kVA
また、配電計画では、電力の安定供給及び設備信頼度の維持、経営の効率化のために必要なディジタルマイクロ波無線通信設備や情報伝送装置の整備を計画している。
なお、先に白紙撤回した巻原子力発電所1号機の開発計画は、今回削除された。