記事

事業者
千葉県旭市

病院再整備改修等に継続費39億円/旭市予算 給食センターに債務9.5億円、一般会計268億円

2011/03/09 日刊建設タイムズ

 旭市は、開会中の3月定例議会に新年度予算案を上程している。一般会計予算は268億5000万円で対前年度当初比0.2%減。特別会計は下水道事業が9億7300万円で同13.7%減。企業会計は、水道事業が20億6897万円で同3.7%減、病院事業会計が413億9830万円で同21.5%減、国民宿舎事業が2億6007万円で同3.9%減。一般会計の普通建設事業費は38億4837万円で同25.4%減。同事業費の大幅減は、新病院建設事業が一段落したことなどによる。

 新年度の主要事業は、学校給食センター統合改築事業、飯岡海上連絡道三川蛇園線整備事業、蛇園南地区流末排水整備事業、旭中央病院アクセス道整備事業(南北線)、飯岡中学校改築事業、街路事業(谷丁場遊正線)など。また、新規事業として道の駅施設整備事業に着手する。

 このうち、学校給食センター統合改築事業に限度額9億5095万円、街路整備事業(谷丁場遊正線)に7550万円のそれぞれ債務負担行為を設定した。期間はいずれも11~12年度。

 学校給食センターは、老朽化している第2学校給食センター(蛇園2881)と第3学校給食センター(入野2170-7)を統合し、新センターを整備する。施設能力は日量3000食を予定。建物規模はS造2階建て延べ約2000㎡の計画。調理方式は、オール電化によるフルドライシステムを予定。名雪設計(旭市西足洗744-1)が担当。

 三川蛇園線には事業費4億8721万円(うち道路改良工事2億6000万円)を計上し、工事に着工する。国道126号飯岡バイパスと県道銚子旭線を結ぶ幹線を整備する。ルートは、国道126号飯岡バイパス南側の宮内グリーンシステムから野球場を通り、還来寺西側を通過、JR総武線を横断し、消防海上分署付近に至る計画。道路の延長は約2.3kmで、幅員12m(片側歩道3.5m)。JRはトンネルで横断する。設計は、道路の詳細設計をコーケン(茂原市長尾2683-28)、トンネルの詳細設計をパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所:千葉市中央区新町1-17)が担当。

 また、蛇園南地区流末排水整備事業には4億6300万円(うち工事費4億4000万円)を計上。同道路沿線など約22haを対象に排水路を整備する。


 ■道の駅は検討委設立と整備計画策定


 新規事業の道の駅等整備事業は、事業費127万円で新たな検討委員会を立ち上げ、整備計画を策定するとともに建設場所や運営形態などについて検討する。今年度は基本調査を委託し、必要機能、施設、設置場所、管理運営形態、事業手法などについて検討している。基本調査はパシフィックコンサルタンツが担当。


 ■飯岡中学校改築実施設計など


 飯岡中学校改築事業には、設計(実施設計)・監理委託費に7776万円を計上した。同事業は、施設の老朽化などから学校を移転のうえ全面改築する。移転場所はいいおかスポーツふれあい公園西側の横根、三川地先。敷地面積は約3万6000㎡。主要施設は、校舎、屋内運動場、グラウンドなど。施設規模は校舎がRC造2階建て延べ約4700㎡、屋内運動場がRC造(一部S造)延べ約1800㎡(武道場含む)。グラウンドは、野球場1万1000㎡、サッカー場7700㎡、テニスコート4面など。今年度は基本設計を委託。基本設計は日野建築設計事務所(旭市ニの2025-4)が担当。

 このほか病院事業会計では、再整備事業改修工事その他整備工事に11~12年度の2か年継続費39億411万円(11年度36億4911万円、12年度2億5500万円)を設定した。新病院建設に伴い、既存棟の改修と解体工事を実施する。

 改修するのは、1号館、2号館、7号館と3号館の一部。1号館は外来診療機能を維持し、6階病棟は新本館に移し、そのあとを透析センターに改修。2号館は、1階をリハビリ・医療連携部門などに改修し、内科と外来と3、4階の病棟を新本館に移転。3号館は、分割可能な東側は耐震補強を行い管理棟として使用し、西側は新本館完成後に撤去する。7号館は、神経精神科外来、ディケア外来病棟に改修する。

 解体するのは4、5、6号館で、解体後、その跡地を駐車場として整備する。建物規模は、1号館がRC造7階建て延べ約1万2850㎡、2号館がRC造5階建て延べ約1万891㎡、7号館がRC造6階建て延べ約1万640㎡。実施設計は横川建築設計事務所(東京都目黒区下目黒2-20-28)が担当。工事は予算可決後、早ければ年度内にも一般競争入札で発注の予定。

 なお、新本館は今年3月25日に竣工する予定で、4月23日に竣工式を予定している。開業は外来が連休中の5月2日、病棟が5月3日を予定している。

 九十九里地域水道企業団(東金市東岩崎2-3、志賀直温企業長)の新年度予算は、109億1610万5000円で対前年度当初比5.5%減となった。内訳は、収益的支出が62億5053万6000円で同8.2%減、資本的支出が46億6556万9000円で同1.5%減。資本的支出は建設改良費3億3984万円、拡張工事費1229万3000円、企業債償還金16億5802万5000円、など。

 主要事業では、長柄浄水場運転管理等業務委託に限度額3億2592万円(期間:11~14年度)の債務負担行為を設定したほか、光浄水場系導水管更新工事、大網調整池流量計及び遠方監視設備更新工事等を行う。

 なお、同企業団の新年度業務予定量は、年間総給水量3954万立方メートル、1日平均給水量10万8033立方メートル。用水の供給先は、八匝水道企業団、山武郡市広域水道企業団、長生郡市広域市町村圏組合。

 新年度予算の主な内容次の通り。(予算額は単位千円)

 【収益的支出】

 ▽原水及び浄水費=2,734,821。取水、浄水施設等の維持管理及び水質検査に必要な経費

 ▽総係費=288,279。事業運営に必要な総括的経費

 ▽営業外費用=784,960

 ▽予備費=30,000。

 【資本的支出】

 ▽建設改良費・改良施設費=300,919045。施設改良に要する経費

 ▽同・固定資産取得費=15,883。水質検査機器等

 ▽同・改良事務費=23,912

 ▽拡張工事費=12,293

 ▽企業債償還金=1,658,025。

 【債務負担行為】

 ▽長柄浄水場運転管理等業務委託=限度額325,920(期間:11~14年度)。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら