入間市は、国の登録文化財に指定されている「旧石川組製糸西洋館」について、修復復元を行い、活用する。今年度は、改修設計費を計上しており、17年度の工事を予定している。
西洋館は国道16号沿いの河原町13-13に位置。大正から昭和初期にかけて、日本有数の製糸会社であった石川組製糸の創業者・石川幾太郎氏が迎賓館として建設したもの。その特徴的な外観から、現在もTV、CM、映画などに多く使われている。
西洋館は昨年夏、維持管理などの面から、市へ寄贈された。市では、6月補正予算に登録文化財保存活用用地取得費として、約2億円の債務負担行為を設定した。
その後、庁内担当課により、<1>市民に広く利用できる<2>ミニコンサート、映画・CMなどの撮影に使えるようにする<3>観光にとどまらず、多くの人が何度も訪れることができる――などの活用方針をまとめた。改修は、保存のための修理と活用の為の整備を合わせて実施する。
施設は、敷地面積2、319・15㎡に、木造地下1階地上2階建て、延べ床面積645・61㎡の本館と、木造平屋148・76㎡の別館で構成。老朽化により、一部雨漏りなどが見られる状態。文化財工学研究所(新宿区、電話03-3200-9355)による調査結果を基に、設計作業に入る。
今年度当初予算では、西洋館管理運営事業維持管理費286万6、000円、同事業諸工事費1、071万3、000円を計上。3か年実施計画では、17年度9、868万8、000円の事業費を試算している。