県上田建設事務所発注の災害対策等緊急事業推進費等に係る、上田市矢出沢川常磐城地区河川改修工事の安全祈願祭ならびに起工式が13日、上田市玉姫殿グループ駐車場で執り行われた。
矢出沢川は市街地を流下し千曲川に合流する一級河川で、流下能力が低いため、2010年8月発生のゲリラ豪雨により、千曲川合流付近で溢水。床下1戸、床上20戸が浸水する大きな被害がもたらされた。
山浦直人上田建設事務所長は「大変な被害が発生し、早期の改修工事着手の必要から、緊急対策を要望。ようやく国補事業として認められた。川底を広げ、川を拡幅し、橋の架け替えを行い、住民が1日でも早く安心して暮らせるように、官・民・企業が一体となって取り組んでいきたい」とあいさつした。
施工者を代表して金井組の金井洋社長は「昨年の集中豪雨で、住民は不安な生活を強いられた。われわれ受注者は一丸となって高品質なものを造り、住民の安心・安全の期待に添えるよう鋭意努力していきたい」と抱負を語った。
式典には、母袋創一上田市長をはじめ、施工業者5社、地元住民の代表、県議会議員らが多数列席。工事の安全と早期の完成を祈願した。
来賓代表のあいさつで母袋市長は「永年の懸案事項であった改修の抜本的改革の第一歩。矢出沢川改修は歴史的工事になる。市としても今後排水対策に力を入れていきたい」と述べた。
また、下村恭元県会議員は「公共事業削減や建設業悪玉論などで、肝心の基盤整備がなされていない。大震災で改めて社会資本整備の重要さを思い知らされたのでは。日本中が力を合わせ、1日も早い復興を願う」と力説した。
〔矢出沢川改修工事概要〕
◇全体計画L1000m、工期2010~19年度(総事業費13億6500万円)
◇11年度事業/推進費=護岸工L400m、橋梁工2橋、市道撤去工一式、補償費一式(事業費3億2550万円)、交付金=市道付替工L21m(事業費9030万円)
〔施工業者〕
◇山眞建設㈲=常磐城(推進費1)
◇㈱松井建設=常磐城(推進費2)
◇㈱黒澤組=常磐城(推進費3)
◇㈱金井組=常磐城(推進費4)
◇㈱宮下組=常磐城(交付金事業)
【写真:式への出席者、鍬入れの様子、矢出沢川】