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長野県松本建設事務所

新所長紹介/松糸道路、冬季交通が重点/長野県大町建設事務所長 有賀久氏

2011/04/29 長野建設新聞

 3年前(2008年)に1年間、大町建の整備課長として務めた時は自宅から通勤、今回は「根を下ろしてじっくりと仕事をしたい」と単身赴任しており、新職への意気込みを感じる有賀所長。「毎朝ながめる北アルプスの景色が素晴らしい」と、3年前の自動車通勤時とは違う味わいの大北の情景に感動をしており、今後の四季折々の景色に期待を寄せる。

 前職は浅川改良事務所長。赴任早々から積算、工事公告、議会上程など1年をかけて契約にこぎつけた。WTO案件で制度の勉強をするなど「色々気を使った」と振り返る。懸案の着工にこぎ着けたが、今後は「現場管理、施工管理をしっかりして完成させてほしい」と期待を寄せる。

 長い技術者としての職歴のなか、1992年から3年間は商工部振興課で勤務。工業団地の造成や分譲など手がけたが、分譲の仕事は初めて。「景気が下向きな時でなかなか成約にならず苦労した」と振り返るとともに「技術者ではできない仕事ができ良い経験になった」と懐かしむ。

 また01~02年は技術管理室のシステム班勤務。ITや電子入札などを担当したが「入札制度は全員が良いというものはなかなかないと感じた」と。

 新所長として「大北地区の悲願である松本糸魚川連絡道路の整備促進、冬季交通障害の対策を最重点課題として取り組んでいきたい」と抱負を語る。

 松糸道路については「小谷村雨中地区では本格調査に着手するため現地測量を、大町市や白馬村内については、ルートについて地元と検討を進めていきたい」とし「目で見えるような形での進捗を図りたい」と意気込みを語る。

 冬季の交通では、小谷道路の外沢地区が今年度一部完成することに「生活道路で緊急時にも重要な道路。大変ありがたい」と、特に冬期間のスムーズな交通確保ができることに期待を寄せる。5月中には今シーズン除雪を受託した業者との意見交換を予定しており「除雪での問題点などを洗いだしたい」と、今後の除雪業務の在り方などを受託者とともに模索していく考えだ。

 公共事業に長年技術者として携わってきた有賀所長は「公共事業は、その必要性のPRが大切」と、さらに「“良いものを安く”だけではなく、そこに至るまで(工事期間中)の過程が大事」として、技術者へのアドバイスとして“適確性”と“健全性”を兼ね備えて持ってほしいと。

 ◇有賀 久(あるが ひさし)氏 1952年7月3日生れ(58歳)。長野高専土木工学科卒。自宅は松本市並柳。自宅には母、妻、長女が、都内に長男。趣味は家庭菜園での色々な野菜づくり。


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