甲府市新庁舎建設工事の安全祈願祭が30日、建設地の旧甲府市庁舎跡地で行われた。祈願祭には市及び市議会関係者、設計、施行者らが出席。工事の安全と市の今後の発展を祈願した。
神事では六鹿正治日本設計代表取締役、宮島雅展甲府市長、渡邊暉生竹中工務店取締役執行役員副社長がそれぞれ鍬入れを行い工事の安全を祈った。
その後行われた直会で宮島市長は「新庁舎建設は本市にとって懸案事項で市民に期待されている事業。建設から48年が経ち老朽化による耐震性の不安や利便性の低下など不安をかかえていた。市民からは『お化け屋敷みたいだから建て替えろし』とも言われた。こうした期待に応える庁舎になるよう努力していく」とあいさつ。
続いてあいさつに立った小沼県副知事は「駅から5分の場所に県庁と市庁舎が並んであるのは全国的にも珍しい。甲府市庁舎は平成25年5月、県庁舎も25年秋には完成する。この二つの建物がランドマークの役割を果たしてくれると期待している」と述べた。
設計を手がけた日本設計の六鹿正治代表取締役は「この庁舎は『安全安心』『環境配慮』『わかりやすく使いやすい』の3つのポイントを重視し設計した。安全安心については地震に強い免震構造、環境配慮については300kwの太陽光発電や地中熱の利用、わかりやすく使いやすい庁舎としては地元で開かれたワークショップでの意見を取り入れ考えた」と話し、竹中工務店の渡邊暉生取締役執行役員副社長は「機能性能が十二分に発揮できるよう全力をつくしたい。交通量が多い場所だけに安全の確保にも努め工事を進める」と抱負を語った。
新庁舎はS造(一部SRC造)地上10階、地下1階、塔屋2階建て約2万8000㎡。2013年3月の完成を予定している。
【写真=着工を祝い乾杯】