建設業労働災害防止協会(建災防)は5月31日、安全衛生を評価審査するコスモス(COHSMS)の認定を受けた3社に対し、認定証の交付式を行った。今回新たに交付された企業はユーディケー(埼玉県)、中野建設(佐賀県)、前田建設工業中部支店(愛知県)。コスモス認定数は計65件となっている。
コスモス認定証は、建設業労働安全衛生マネジメントシステムガイドライン(コスモスガイドライン)に基づいて労働安全衛生マネジメントシステムを実施している建設事業場が対象。建設業の安全衛生に関する専門家が認定基準に適合していると評価した場合に交付される。
ユーディケーは、以前から安全管理について独自の方式で進めていたが、1年前からコスモス認定に向けた取り組みを開始し、今回の交付に結び付けた。同社の関根信次代表取締役社長は「事故の根絶に向け、安全が当たり前なのだと社員が認識できるように取り組んでいきたい」と話す。埼玉県内での取得は、同社で5社目となる。
佐賀県では初の交付となった中野建設の認証は、土木部のみが対象。同社では、オリジナルの簡易版コスモスを作って安全衛生に取り組んできた。中野武志代表取締役社長は「社員が納得して自分の仕事に組み込めるシステムに変えていきたい。認証が佐賀県全体に広がってくれると良いと思う」と話している。
前田建設工業では、2年前に関西支店が認証取得。中部支店は同社内で2番目となる。柳田裕之支店長は「ハードルが高いという認識から、事前に入念に準備した。認証を機に、レベルアップを目指して安全に対する取り組みが盛り上がることを期待している」と述べている。