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群馬県高崎市

実施設計をプロポで/インキュベーション施設建設

2004/04/14 群馬建設新聞

 高崎操車場跡地に(仮称)高崎ビジネス・インキュベーション施設の建設を計画する高崎市都市拠点整備局は12日、実施設計業者をプロポーザルにより選定する方針を明らかにした。約20者前後のAランク業者(市外については営業所を市内に設けている者)を対象に指名する。来週中にも要網を固めて今月下旬に説明会を行う。

 インキュベーション(起業家支援)施設は、ベンチャー企業や市内企業の新事業展開を大学や産業支援期間と連携・支援し、新産業や新事業の創出を図るため、先導的役割を担うものとして計画。また、業務系機能の集積を図る「高崎ビジネスパーク」開発を計画する高崎操車場跡地(下之城地内)の中核的施設として位置づけ、平成14年度には、産・学・官の専門家からなるシステム検討委員会を設置、15年度に基本計画を策定している。

 施設建設に向けての基本的なコンセプトは、起業家、中小企業、大学、公的研究機関等との新たなネットワークにより、ものづくり産業やサービス産業等の多様な産業を振興することを主眼としており、施設にはインキュベーションマネージャーと数名のスタッフが常駐、入居企業だけでなく市内中小企業の新事業創出にも積極的に取り組み、ベンチャー支援センターと中小企業支援センターの両機能を発揮できる施設として整備する。また、設計にあたっては▽新たな文化創出を予感させる外観デザイン▽緑道と広場と建物が一体となった屋外空間▽人を誘い込むような空間づくり▽建物内部は「まち」の一角のような空間を目指す▽人が語らう場の仕掛けづくり▽集中できるプライベートスペースと共用スペースのメリハリ-などを基本とする。施設規模はS造2階建て、延べ床面積2000㎡を想定、約3000㎡の敷地内に40台程度の駐車場を確保する。施設計画では1階を総合エリア・オープンエリアとし、事務室、産学連携室、会議室、研修室、トイレ、談話室、倉庫、湯沸かし室、中小企業支援室、多目的ホール、応接室などを配置、2階には可変構造のオフィスを15室程度、商談室、会議室、休憩室、トイレ、コミュニティスペースなどを設ける。

 同市では、来週中にも公表、今月下旬に説明会を実施して6月上旬より応募書類の受付を開始する。その後、審査会などを経て6月中に業者を特定する方針だ。今年度の当初予算には実施設計委託費1600万円、用地買収費1億2013万5000円などを計上。工事は17年度の発注を予定しており、8月の着工を目指している。建設工事費は4~5億円を見込んでいる。



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