大月市が昨年8月から進めていた初狩町中初狩の温泉の掘削が完了し、湧出に成功した。今後、地元住民や、調査を依頼した田中収・元大月短期大学教授らと温泉施設建設の方向で協議を重ねる方針。しかし、温泉の湧出量が毎分56リットル余りと少ないことから、施設は小規模なものとなる見通しだ。
今回の温泉掘削事業は、同地区に建設した大月都留広域事務組のごみ処理施設の受け入れ条件の一つとして実施。ヒット・アンド・ペイ方式を採用し、契約金額は約8、400万円となった。掘削深度は1、500mで、湧出量は毎分56・4リットル。源泉温度は30・0度となっており、黒灰色の濁りがあるものの、カルシウムをはじめ、ナトリウム、硫酸塩、塩化物を多量に含んでいる。
西室覚市長は、「温泉施設は大規模なものではなく、地域住民が健康維持できる小規模なものになるのでは」と話している。施設の建設時期など、具体的なスケジュールは未定。