新潟県と昭和シェル石油㈱(本社・東京都港区)は、「地域新エネルギー等導入促進事業」を活用した雪国型メガソーラー(大規模太陽光発電所)の運営を昨年8月31日に開始していたが、年間発電量の目標値100万kWhを、約40日前倒しとなる7月25日に達成したことを明らかにした。
県と同社が共同で取組む雪国型メガソーラーは、日本初の商業発電施設として、新潟市東区の旧製油所跡地を活用した施設。
一般住宅の約300軒分に相当する出力1000kWの発電を行い、発電した電力は東北電力を通じて近隣地域へ供給している。
また、県の次世代エネルギーパークの一施設として、地域の子供や企業などがエネルギーについて学べる見学施設や教室を併設しているため、営業運転開始以来、見学者数が2000人を超えた。
同施設では昭和シェル石油の100%子会社であるソーラーフロンティア㈱(東京都港区)が生産するCIS太陽電池を使用(使用パネル枚数1万2528枚)。他の量産レベルの薄膜系太陽電池に比べて高い変換効率を実現するなど、シリコン系太陽電池に比べて幅広い気象条件で高い発電能力が発揮できるという。
今回、降雪や冬季に曇り空が多い新潟でも高い発電性能が確認されるとともに、交流発電量は計画比で約120%と順調に進捗するなど、降雪時でも雪の滑落性能が高く、十分な発電実績を記録している。
なお、年間発電量については、これまでの実績から110万kWh/年強を見込んでいる。
【写真=昨年8月に運営を開始した雪国型メガソーラー】