積水化学工業(東京都港区)は8月31日、2009~2013年度の5カ年を対象とした中期経営計画のローリングプランを発表した。2011年度からの後半3年間を対象としたもの。
事業目標として2013年度の営業利益800億円を掲げている。2010年度の493億円から3年で300億円を上積みすることになるが、海外売上高倍増を見込み、「十分手の届く目標」(根岸修史社長)とみている。
高成長を遂げている7分野(住宅ストック、管路更生、水インフラ海外、機能材、車両材料、電子材料、メディカル)を「フロンティア7」と位置付け、収益の柱にしていく方針だ。
同社では「環境・ライフライン」「住宅」「高機能プラスチックス」の3カンパニー制を敷いている。
環境LLカンパニーは、製品単体での差別化競争からの脱皮を掲げ、包括受注体制を構築する。例えば水ビジネスでは、水ingとの業務提携により、国内外の上下水道分野における水処理施設+管路の複合委託案件受注に向け、営業を開始している。
また東日本大震災の被災地復興で、水道・下水道・ガス用の管や継手、管路更生工法など水関連インフラの整備を中心に貢献する。
住宅カンパニーはタイでの本格展開を図る。年間生産能力1000棟の戸建住宅量産工場を新設する。また営業マン増員による受注体制強化などに取り組む。
高機能Pカンパニーは車両分野でインドなどの新興国へ展開するほか、メディカル分野での海外展開加速などを位置付けた。