2日目は、菅谷憲一郎氏(民主)、島田幸三氏(自民)、川口政弥氏(自民県政)、宮崎勇氏(自民)の4人が登壇。菅谷氏が官製談合の問題に関連して入札制度の見直しについて後藤和正土木部長に考えを求め、「議員ご提案の最低制限価格の公開抽選も研究してまいりたい」などと答えた。そのほか、島田氏が百里飛行場連絡道路の整備について、川口氏が都市計画道路中内大圦線について、宮崎氏が県道岩瀬二宮線バイパスについて、整備進捗などの説明を求めた。
主な質問と答弁は次のとおり。
菅谷憲一郎議員
【官製談合(入札制度の見直し)】
後藤和正土木部長 今般、公正取引委員会から改善措置要求を受けたことは誠に遺憾で、深刻に受けとめるとともに、真摯に対応していかなければと考えている。
県としては、入札制度の透明性、競争性等のさらなる向上を目指し、総合評価方式の拡充や予定価格公表の方法、最低制限価格を設定するシステムのあり方など、入札制度の全般にわたり検証を行うとともに、先月30日に設置された、入札談合等関与行為調査委員会からの意見も踏まえながら、今後入札制度の見直しに向け、懸命に取り組んでいく。その中で、議員ご提案の「最低制限価格の公開抽選」も研究してまいりたい。
島田幸三議員
【農業水利施設の整備】
宮浦浩司農林水産部長 まず、施設ごとにコンクリート構造物や機械設備の劣化状況の確認といった機能診断を行い、長寿命化対策で対応するのか、あるいは新規更新せざるを得ないのか判断する。長寿命化対策を措置する施設は、機能保全の計画を策定した上で、概ね3~5年程度かけて予防保全工事を行う。
また、新規更新せざるを得ない施設については、大きな予算措置が不可欠となるので、計画策定、国の補助金の確保など十分な準備をした上で、概ね8~10年程度かけて整備する。
【百里飛行場連絡道路の整備】
後藤土木部長 国道6号千代田石岡バイパス区間は、既に国の直轄事業として整備が進められているものの、このバイパスから茨城空港北ICまでの区間約17㎞は、需要動向はもとより、事業主体や事業手法、事業費の確保などについて、多くの課題があることから、具体化に至っていない。
一方で、高速道路から空港までのアクセスは、空港の開港に合わせ、県道紅葉石岡線や茨城空港線などを重点的に整備し、また、今年3月には常磐道の石岡小美玉スマートICが供用され、空港利用者の利便性は確保されている。
県は、今後、空港の利用状況や利用者のニーズ、当地域の開発構想の進展などを十分に考慮しながら、本道路の検討を行ってまいりたい。
【県道紅葉石岡線の整備】
後藤土木部長 高崎地区において、昨年度より危険箇所の延長約750mを事業区間として整備に取り組んでいる。
このうち人家連担地区で地元要望も強い狭隘で見通しの悪いカーブ付近の延長約360mは、優先区間として既に路線測量に着手している。
本年度は詳細設計と用地測量を行い、来年度からこの区間の用地取得に着手する。用地のまとまった箇所から早期の整備を図っていく。
川口政弥議員
【都市計画道路中内大圦線】
後藤土木部長 旧国道6号から常磐線をまたぐ区間まで延長約480mの整備を進めている。すでに用地取得が完了し、JR常磐線をまたぐ橋梁の下部工事も全て完了。本年度は、橋梁上部の工事を進めており、今後はさらに取付部となる擁壁工事や道路舗装工事を進め、来年夏の供用を目途に、鋭意、事業の進捗を図っている。
次に、この路線と龍ケ崎市街地を連絡する道路計画。今後、本路線の全線供用にともない、交通量の増加が予想されることから、中内大圦線から龍ケ崎市方面へ接続する道路整備が必要と認識。
このため、これまでにルート選定に向けた調査を実施し、地元取手市などと協議を進めてきた。
今後は、周辺地域における交通状況や土地利用の状況などを踏まえ、地元市とも十分に調整を重ねながらルートを確定し、できるだけ早期に整備着手できるよう努めていく。
【県道取手東線バイパス】
後藤土木部長 県道千葉竜ケ崎線から東側の現道に至る延長約1・1㎞を優先区間として整備を進めており、これまで約400m区間の用地取得が完了。
残る約700m区間については、本道路の整備で地元土地改良区が管理する排水路を付け替える必要があることから、その構造や付け替え位置などについて、現在、利根町や土地改良区と協議を進めている。
本年度中には、協議を完了させ、排水路を含めた道路設計を行う予定。これを踏まえ、今後は、用地測量を実施し、できるだけ早く用地取得に努め、順次工事に着手していく。
宮崎勇議員
【県道岩瀬二宮線バイパス】
後藤土木部長 筑西市内の県道つくば真岡線から県境までの区間は、幅員が狭く、歩行者や自動車の円滑な交通に支障をきたしていることから、人家連担地区を迂回した、延長約3㎞のバイパス整備に取り組んでいる。
このうち、小貝川に架かる加草橋の架け替えを含む延長約1・8㎞は、現在、優先区間として整備を進めている。
これまで、小貝川東側の小栗地区と西側の下高田地区の約1・4㎞を供用している。残る加草橋前後の約400mは用地取得が完了しており、加草橋の下部工4基の工事もすでに完了。
年内には、残る下部工1基と、上部工の工事に着手し、来年度には橋梁工も全て完了する見込み。
【県道筑西三和線(仮)鬼怒川新橋】
平成15年度から架け換え工事を実施しており、平成21年度には下部工10基の工事全てが完成し、引き続き上部工の工事を進めて先月末に完成した。
現在、橋梁の照明施設や取付け道路などの工事を進めており、本年11月下旬には「鬼怒川大橋」として供用する見込み。
【国道294号常総拡幅】
後藤土木部長 渋滞の著しい主要な交差点付近や、圏央道の(仮)水海道ICと接続する区間で、重点整備。これまで、主要な交差点6カ所のうち、4カ所の整備を含め、約12・9㎞の4車線化が完了し、進捗率は約50%。
本年度は、残る2カ所の主要な交差点である、国道125号と立体交差する下妻跨道橋を中心とする約1・4㎞の区間、県道明野間々田線との交差点を中心とする約1・1㎞区間の工事を実施しており、それぞれ来年春頃の完成を目指している。