国土交通省が道路・トンネル照明へのLED導入ガイドラインをまとめたことを受け県道路管理課は、年内にもLED道路照明を本格導入する方針を固めた。近く国のガイドラインに準拠した山梨県版のガイドラインを公表し、事業者らに周知する。県担当者は「国の考え方もそうだし、県としてもライフサイクルコストの削減に効果があると判断した」としている。
ガイドライン公表後の新規設置案件については基本的に、設計にLED照明の検討を盛り込む。既存の照明については、導入経費を考え更新時期にLED化を検討する。県では試行的に一部案件にLEDを導入。今後は省電力化、長寿命化に効果が期待できるLEDの導入を新規全事業に拡大する方針。
国土交通省は今月15日、LEDの導入基準などを定めたガイドライン(案)を作成。導入の判断基準を明確にすることで、LED道路照明の普及を加速させたい考え。同省担当者は「国直轄事業では既に試行的に導入している。今後LEDの導入を進めるかは各自治体の判断によるが、その際の判断基準として、ガイドラインを活用してもらえれば」と話した。
ガイドラインは、今年の1~2月にかけてLEDメーカーと行った実証実験の結果や同省に寄せられた照明技術に関する意見を基に作成。主な内容は①道路・トンネルにおけるLED照明の設計基本条件②LED照明の設計手法③照明灯具の技術仕様④LED照明のライフサイクルコストの算定方法⑤LED照明の性能確保に必要な特記仕様書例。
このうち③照明灯具の技術仕様については、技術的な向上を妨げることがないよう、基本性能に関する基準を定めるに止めた。また、⑤については発注者側が性能を確保するために、特に注意すべき点をまとめたとしている。