甲府駅北口・歴史公園整備事業検討委員会は18日、ベルクラシック甲府において第2回検討委員会を開き、事業の位置付けや、整備の方向性などについて審議した。同整備事業では今後、検討委員会の協議を踏まえながら詳細な設計を詰め、10月頃をメドに造成、石垣整備等の工事に着手する予定。
同歴史公園については甲府駅周辺拠点形成事業に伴い甲府市北口に整備が計画されるもので、公園の保存整備等の設計策定にあたり、学識経験者、民間団体等で構成する同検討委員会で意見を聞いていているもの。同日の委員会では、まず市側から整備計画の目的と意義、建造物等の復元、遺構保護と整備の方向性の説明を受け、これについて協議。山の手御門整備地区については、現状の用地に大きな段差(標高差約4m)があるため、遺構を埋設保護したうえで、石垣等を整備するには、盛土による造成が必要となることなどを説明。敷地条件などから櫓門、冠木門、石垣等枡形虎口の形態は含まれるものの、正面からの通路となる木橋や土橋の一部が含まれていないため、遺構整備の範囲の十分な検討が必要とし、通路(土橋、通路等)、石垣(石垣の構え)、門建物(冠木門、櫓門)、塀など構造的な整備が求められるなどとする整備方針を確認した。
同委員会では7月27日に第3回目の検討委員会を開催。このなかで事業内容、工程の確認、各詳細設計内容の確認などを行い、10月に第4回委員会、来年2月に第5回委員会を開催する予定。今後、検討委員会の内容を踏まえながら造成工、石垣工、建造物等の実施設計を詰め、今年10月には造成工及び石垣工に着手、来年8月頃をメドに櫓門など建造物等工事にも着工する見通しとなっている。