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千葉県船橋市

北部清掃工場整備・運営実施方針/新清掃工場、余熱利用施設、解体一括で

2012/03/05 日刊建設タイムズ

 船橋市は2日、北部清掃工場整備・運営事業の実施方針を公表した。3月30日まで実施方針に対する質問を受け付けた後、4月中旬の特定事業の選定を経て5月下旬に総合評価一般競争入札の公告を行う。その後、9月中旬に入札提案書類を受け付け、ヒアリングおよび審査を経て年内に落札者を決定。来年1月に基本協定、3月に特定事業契約を締結する。DBO方式により、新北部清掃工場(高効率ごみ発電施設、粗大ごみ処理施設)の建設・運営、余熱利用施設の建設・運営、既設の北部清掃工場の解体撤去を一括して発注する。

 なお、同事業者選定支援業務はエイト日本技術開発が担当。市は2012年度当初予算で、北部清掃工場整備・運営費として限度額357億円の債務負担行為を設定する。

 事業期間は特定事業契約締結日から約19年間とし、新北部清掃工場は設計、造成、建設工事を13~16年度で行い、17年度から運営・維持管理業務を開始。また、余熱利用施設は新北部清掃工場に合わせて設計と造成を行い、15~16年度で施設を建設、17年度から運営・維持管理業務を開始する。新北部清掃工場に関しては建設および運営・維持管理業務を一括して行うものとするが、余熱利用施設の運営・維持管理に関しては運営事業者を指定管理者に指定する予定。

 整備対象面積は、同市大神保町1360-1他の約5万9928㎡(市街化調整区域、建ぺい率50%/容積率100%)で、A工区(新北部清掃工場整備エリア)約2万4523㎡、B工区(北部清掃工場解体撤去エリア)約2万4001㎡、C工区(余熱利用施設整備エリア)約1万1404㎡に工区分けする。

 新設する施設は高効率ごみ発電施設が全連続ストーカ式、処理能力381t/日(127t/日×3炉)、粗大ごみ処理施設が破砕・選別方式、処理能力15t/5h、余熱利用施設が温浴施設(浴室、健康浴室、産地コーナー等)。また、解体撤去する北部清掃工場は、89年12月から92年3月までを工事期間として荏原製作所の設計・施工で建設されたもので、全連続流動床式、処理能力435t/日(145t/日×3炉)、SRC一部S造地下1階地上6階、そのほか管理棟および焼却残渣リサイクル棟、アンモニア供給棟、計量棟、煙突等。

 入札参加者の構成等は、構成員(運営事業に出資する企業)、協力企業(運営事業に出資しない企業)で構成する「構成企業」とし、構成企業は構成員のみとすることも可能だが、設計・建設業務において市と建設工事請負契約を締結する者は、構成員にならなけばならない。

 個別の要件としては、新北部清掃工場の建築物の設計・建設を行う者のうち少なくとも1者は、建築一式工事で特定建設業の許可を受けていること、船橋市の最新の入札参加資格申請時の建築工事業の総合評定値が1000点以上であること、02年4月1日以降に稼働した地方公共団体の一般廃棄物処理施設で、全連続燃焼式焼却施設(200t/日以上)の建築物に係る建設工事実績(共同企業体としての実績は出資比率20%以上のもの)を有すること。

 同プラント設備の設計・建設を行う者のうち少なくとも1者は、清掃施設工事業において特定建設業の許可を受けていること、船橋市の最新の入札参加申請時の清掃工事業の総合評定値が1000点以上であること、02年4月以降に稼働した地方公共団体の一般廃棄物で、ボイラー・タービン式発電設備の全連続燃焼式焼却施設(ストーカ式100t/日・炉以上、かつ2炉以上)、リサイクル施設(10t/5h以上、粗大ごみ、高速回転破砕機設置施設)のプラント設備に係る建設工事実績(共同企業体としての実績は出資比率20%以上のもの)を有すること。

 新北部清掃工場の運営・維持管理を行う者のうち少なくとも1者の要件は、ボイラー・タービン発電設備付きの全連続燃焼式焼却施設(ストーカ式、100t/日・炉以上、かつ2炉以上)、リサイクル施設(10t/5h以上、粗大ごみ処理施設、高速回転破砕機設置施設)の1年以上の運転管理業務実績を有し、その現場技術総括責任者としての経験を有する者を本件事業の現場総括責任者かつ廃棄物処理施設技術管理者として運営開始後2年以上配置できること。

 余熱利用施設の設計・建設を行う者のうち少なくとも1者は、建築一式工事について特定建設業の許可を受けていること、船橋市の最新の入札参加資格申請時に建築工事業の総合評定値が1000点以上であること、02年4月1日以降に稼働した温浴施設(延べ床面積2000㎡以上)の建設工事実績(共同企業体としての実績は出資比率20%以上のもの)を有すること。

 このぼか、余熱利用施設の運営・維持管理を行う者は、温浴施設(提案内容と類似した施設・運営内容)について1年以上の運営実績を有していること、北部清掃工場の解体撤去を行う者は、建築一式工事において特定建設業の許可を受けていること、船橋市の最新の入札参加資格審査申請時の建築工事業の総合評定値が1000点以上であること、ダイオキシン類暴露防止対策要綱に基づく廃棄物を対象とした焼却施設の解体実績(共同企業体構成員としての実績は出資比率20%以上のもの)を有すること。

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