塩谷広域行政組合消防本部は氏家消防署の老朽化、狭隘化に伴う移転建て替えの方針を打ち出し、今年度から氏家町などと協議に入り事業主体、候補地選定、用地交渉等の一連の作業を進める。現在、全く白紙の状態としているが、敷地確保の進行状況によっては年度内にも実施設計に踏み込みたい意向を示している。当初予算では氏家消防署移転改築工事設計等委託を含め、消防施設費に二千五百六十三万六千円を計上している。
氏家消防署(氏家町氏家一八一四-七)は、昭和四十六年に建築。RC造一部二階建て、延べ面積三三〇㎡、消防ポンプ車一台、消防化学車一台、救急車一台、広報車一台、職員二十三人の陣容。
耐震、耐久度診断では、防災拠点として建築基準法に基づく建築構造設計基準をクリアできない不適格建物となっている。また現在の敷地は九五四㎡と狭隘で日常の訓練活動、出動に際しても支障が出ている。このため建て替えについて検討が進められ、現在地での敷地の拡張、建物の大規模改修は無理とし移転することに決まった。
施設規模については、消防車、救急車等車両の台数増強、人員の見直し、防災拠点施設としての建物施設、設備の増強等を勘案し、さらに日常訓練、車両の転回スペース、出動車両の車庫増強、駐車場の確保を含め現在の三倍、約三、〇〇〇㎡の程度の用地確保が必要と見られる。