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山梨県南アルプス市

官民連携で太陽光/「負担付き寄付」を提案

2012/04/24 山梨建設新聞

 南アルプス市は23日、「ふるさと愛」プロジェクトの一環で太陽光発電設備を整備すると発表した=写真。事業はオリエンタルコンサルタンツ・飛島建設・アンフィニ・ジャパンソーラーJVが実施。JV負担で整備し市に寄付する「負担付き寄付」方式で行う。7月1日からの運転開始を目指していて整備費は約3000万円を見込む。同JVでは今回の事業を皮切りに電気自動車を活用した観光事業なども提案していく考えだ。

 設備は若草支所、甲西児童館の2カ所に整備。40kw、20kwの規模で発電した電気については平常時は売電しJVの収益、災害時は防災拠点などに無償で提供する。

 負担付き寄付方式は民間全額負担で設備を整備してそれを自治体に寄付。民間事業者は自治体から一定期間無償で施設を借り投資回収後に返還するというもの。横浜スタジアム(横浜市)や藤子・F・不二雄ミュージアム(川崎市)も同方式で建てられたという。設備の貸与期間は最長15年。ただ期間途中であってもJV側は予定する収益が得られた時点で市に設備を返還する。計画では10年程度で回収できる見込みという。

 会見で中込博文市長は「こうした事業を突破口に自然と文明が調査した街づくりを進めたい」と抱負を延べ、同JVが提案するEV事業についても「ぜひ実現したい」と意気込んだ。

 JV結成のいきさつについてオリエンタルコンサルタンツの野崎秀則社長は「飛島建設さんとは防災などについての勉強会を定期的に開いていたこと、アンフィニ、ジャパンソーラーさんについては事業内容からパートナーに適していると判断した」と話した。

 同JV選定のいきさつについて市は「以前からその他のことでもアドバイスを受けていた。太陽光設備の営業はたくさんあったが今回のような形(負担付き寄付)での提案は無かった」とした。


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